3.07 投手のグラブ〈1.15〉
(a) 投手用のグラブは縫い目、しめひも、網を含む全体が1色であることが必要で、しかもその色は、白色、灰色以外のものでなければならない。縁取りを除き白色、灰色以外のものでなければならない。審判員の判断によるが、どんな方法であっても幻惑させるものであってはならない。
守備位置に関係なく、野手はPANTONE®の色基準14番よりうすい色のグラブを使用することはできない。
【注】アマチュア野球では、所属する連盟、協会の規定に従う。 投手のグラブについては、縁取り、しめひも、縫い糸を除くグラブ本体(捕球面、背面、網)は1色でなければならない。
(b) 投手は、そのグラブの色と異なった色のものを、グラブにつけることはできない。
(c) 球審は、自らの判断または他の審判員の助言があれば、あるいは相手チームの監督からの異議に球審が同意すれば、本条(a)または(b)項に違反しているグラブを取り替えさせる。
<3.07 第3版解説 投手用のグラブ より>
投手のグラブの色を制限している規則3.07(a)の前段は、2017年度に次のように改正された。
2016年度までの規定
(a)投手用のグラブは縫い目、しめひも、網を含む全体が1色であることが必要 で、しかもその色は、白色、灰色以外のものでなければならない。
後段省略。
【注】アマチュア野球では、所属する連盟、協会の規定に従う。
2017年度の改正
(a)投手のグラブは、縁取りを除き白色、灰色以外のものでなければならない。
審判員の判断によるが、どんな方法であっても幻惑させるものであってはならない。後段省略。
【注】アマチュア野球では、投手のグラブについては、縁取り、しめひも、
縫い糸を除くグラブ本体(捕球面、背面、網)は1色でなければならない。
投手のグラブの色について、OBRでは、すでに2006年に上記規定に改正されていたが、日本では「“全体が1色でなければならない”という表現がなくなることによって予想される混乱を避けるため」という理由から、この改正を受け入れていなかった。しかし、各カテゴリーによる国際大会が頻繁に行われるようになった今、いつまでも日本だけのルールに縛られている時代でもなく、また、日本の規則委員会の“原文に忠実な規則書を”との方針からも、この改正に踏み切ることになった。
公認野球規則では、OBRの“piping”を「縁取り」と訳したが、メーカーのカタログでは「ヘリ革」と称しているものもある。巻末の資料で確認していただきたい。
なお、アマチュア野球では、「幻惑」(OBRでは“distracting”)の解釈に混乱が生じる ことのないよう、具体的な[注]を設定した。
また、最近個人名刺繍をグラブに入れるのが増えているが、その場合も色はグラブの色と同色でなければならず、場所は親指のつけ根部分1個所に限り、その長さはグラブの親指の半分を超えてはいけない。(社会人・大学・全軟連)なお、高校野球では個人名を入れることは認められていない。
投手用グラブの縫い糸の色については、白色、灰色、シルバー、光沢のある色および目立つ色は禁止とする。
投手用グラブについて整理すると次のようになる。