石川県での試合中にあった事例を紹介します。審判員の皆さんはどう措置するか⁉  PDF一覧版

01反則投球 (3)

■状況

無死、走者無、カウント0B-0S、投手が二段モーション(ノーワインドアップでの中断、自由な足を止める等)で投球して捕手が捕球した。球審はストライクを宣告した。

■審判員アクション

① 反則投球を確認した球審(発生のみ)または当該審判員は、投手を右手で指さして「反則投球」“ That’s an illegal pitch !” (“ Illegal pitch !”) を宣告する。

② 捕手の捕球を確認したら、宣告した審判員

球審の場合:『ボール』続いて『タイム』をコールする。
球審以外の場合:大きく前へ出て『タイム』をコールする。
他の審判員も『タイム』を同調する。

③ 宣告した審判員は、投手を右手で指さして「反則投球」“ That’s an illegal pitch !” (“ Illegal pitch !”) を再度宣告する。中断、変更の場合は動作を入れる。

④ 球審の場合:公式記録員に向かって左手人差し指を立ててボールをカウントする。
  球審以外の場合:球審に向かって左手人差し指を立ててボールをカウントする。

⑤ 球審は続いて、頭上で『ボールカウント1B-0S』を表示する。

■適用規則(2019高校野球特別規則28、5.07a1①a2②、6.02a5、6.02b、定義38)

高校野球では反則投球の適用は、次のものとする。

(1) 投手がワインドアップポジション(5.07(a)(1))およびセットポジション (5.07(a)(2))に規定された投球動作に違反して投球した場合   ―高校野球特別規則28- 

(2) 投手が投手板に触れないで投げた打者への投球 ―定義 38

(3) クイックリターンピッチ ―定義 38 反則投球した場合は、その投球にボールを宣告する。ただし、安打、失策、四 球、死球、その他で一塁に達した場合は除く。 塁に走者がいる場合は、ボークである。  (規則 定義 38)

6.02b 塁に走者がいないときに、投手が反則投球をした場合には、その投球には、ボールが宣告される。ただし、打者が安打、失策、四球、死球、その他で一塁に達した場合は除く。

【原注】投球動作中に、投手の手からとび出したボールがファウルラインを越えたときだけボールと宣告されるが、その他の場合は、投球とみなされない。塁に走者がいれば、ボールが投手の手から落ちたときただちにボークとなる。

【注】球審は、反則投球に対してボールを宣告したならば、それが反則投球によるものであることを投手に指摘する

■場内または伝令への説明

投手の投球動作に関して中断、変更を確認したので投球を『ボール』とします。

Category: 01反則投球

■状況:

無死、走者無、カウント0B-0S、投手が二段モーション(ノーワインドアップでの中断、自由な足を止める等)の投球を打者が打ちレフトフライとなり外野手が捕球した。

■ジェスチャー:

① 反則投球を確認した球審(発生のみ)または当該審判員は、投手を右手で指さして「反則投球」“ That’s an illegal pitch !” (“ Illegal pitch !”) を宣告する。

② 外野手の捕球を確認したら、宣告した審判員は大きく前へ出て『タイム』をコールする。他の審判員も『タイム』を同調する。

③ 宣告した審判員は、投手を右手で指さして「反則投球」“ That’s an illegal pitch !” (“ Illegal pitch !”) を再度宣告する。中断、変更の場合は動作を入れる。

④ 打者走者を右手で指さし『バッター打ち直し』“ You, back at bat !”と指示する。

⑤ 球審が宣告した場合:公式記録員に向かって左手人差し指を立ててボールをカウントする。
  球審以外が宣告した場合:球審に『ボール』をカウントすることを示す。

⑥ 球審は頭上で『ボールカウント1B-0S』を表示し試合を再開する。

■適用規則:反則投球【5.07a1①a2②、6.02a5、6.02b、定義38】

塁に走者がいないときに、投手が反則投球をした場合には、その投球には、ボールが宣告される。ただし、打者が安打、失策、四球、死球、その他で一塁に達した場合は除く。

【原注】投球動作中に、投手の手からとび出したボールがファウルラインを越えたときだけボールと宣告されるが、その他の場合は、投球とみなされない。塁に走者がいれば、ボールが投手の手から落ちたときただちにボークとなる。
【注】球審は、反則投球に対してボールを宣告したならば、それが反則投球によるものであることを投手に指摘する

■場内または伝令への説明

投手の投球動作に関して中断、変更を確認したので投球を『ボール』とし打者は打ち直しとします。

タイトル:反則投球の具体的事例7

① ワインドアップポジション
● 振りかぶった両手を頭の上で止める
● 振りかぶった両腕を何度も上下させる
● 両手を振って身体の前方で合わせた後に動作が止まる
● 自由な足を一歩後方に引いた後に動作が止まる

② セットポジション
●完全に動作を静止しない

③ ワインドアップポジションとセットポジションに共通
● 自由な足を上げてから一時的に止める
● 自由な足を上げるとき意図的に段階をつける(2段モーション)
● ボールを投げる直前に、離した投げ手を再びグラブに合わせる

Category: 01反則投球

1、状況:

9回裏、1対1の同点、無死走者三塁。打者のカウント2ボール2ストライクのときスクイズが行われ三塁走者が本塁へ向かってきたときに、打者は片足を打者席の外において打った。(バットは投球に触れなかった)慌てた捕手は投球を受け損ねボールはバックネット前で転々としていた。

三塁走者は悠々と本塁を踏みサヨナラに歓喜したベンチおよび攻撃側応援団は興奮状態であった。捕手は球審に『バットにかすれたので守備妨害ではないか』とアピールしたため、球審は審判を集めて協議した。

2、ポイント:

打者が片足を打者席の外において打ち、投球がバットにあたったかどうかを注視する。投球がバットにあたらない場合はストライクをコールし状況を見定める。投球がバットに触れなければ反則打球にならない。

3、ジェスチャー:

① 球審は“ストライク”または“ストライクスリー”を宣告し状況を見守る。

② 捕手の『バットにかすれたので守備妨害ではないか』との確認に対しバットに当たっていないことを明確に伝える。

◇ 投球がバットに触れた場合、投球がバットに触れた瞬間に反則打球となるので、打球がフェアかファウルかは、反則打球とは関係ありません。また、チップした投球を捕手がキャッチしても、反則打球を適用します。

① 投球がバットに触れる → 球審は前方に進み出て大きく『タイム』 を宣告し、他の審判員も『タイム』を同調する。

② 球審は、打者を右手で指さして『反則打球』 “ That’s an illegal batted ball !” を宣告する。

③ 続いて、『バッター、アウト』 “ Batter is out !” を宣告する。

④ 次に、3塁走者を右手で指さして『3塁走者、3塁へ』 “ You, back to third !”と指示する。

(反則打球のとき、塁上に他の走者がいた場合は、投手の投球当時の占有塁に戻します。)

4、適用規則:投球がバットに触れた場合(反則打球)【6.03a1】

打者の反則行為によるアウト、次の場合、打者は反則行為でアウトになる。

打者が片足または両足を完全にバッタースボックスの外に置いて打った場合。

【原注】本項は、打者が打者席の外に出てバットにボールを当てた(フェアかファウルを問わない)とき、アウトを宣告されることを述べている。球審は、故意四球が企てられているとき、投球を打とうとする打者の足の位置に特に注意を払わなければならない。打者は打者席から跳び出したり、踏み出して投球を打つことは許されない。

5、場内または伝令への説明

投球がバットにあたっていないことを確認しました。得点を認め試合終了とします。

Category: 01反則投球

02ボーク (4)

1、状況:

一死走者1塁、左投手がステップせずに1塁へ送球した。一塁手は送球を捕球、走者は追い出されたので、そのまま2塁へ走った。一塁手の2塁への送球がワンバウンドし外野方向に逸れたのを見て走者は3塁を狙った。3塁塁審は2塁塁審がシグナルしたボークのジェスチャーが確認できていなかったので、三塁での触球プレイでアウトを宣告した。

2、心得:

投手が走者を意図的にだまそうとする行為を防がなければなりません。もし、投手に意図を感じたら、厳重に規則を適用しなければなりません。ボークを宣告した後、どこでプレイを止めるかを確認しなければなりません。(一塁手が送球を捕球したときにボールデッドになる)

3、ジェスチャー:

① 当該審判員は、投手を右手で指さして『ザッツ・ボーク』 “That’s a balk !” を宣告する。
② 1塁手がキャッチ → ボークを宣告した審判員は、前方に進み出て大きく『タイム』 を宣告する。他の審判員も『タイム』を同調する。
③ 当該審判員は、投手を右手で指さして『ザッツ・ボーク』 “That’s a balk !” を再度宣告する。
④ 1塁走者を右手で指さして『1塁走者、2塁へ』 “ You, second base !”と指示する。
⑤ 一死走者2塁で試合を再開する。

4、適用規則:ボーク【5.02a、5.06c3、6.01g、6.02a、定義3、定義38】

ペナルティ 各規定によってボークが宣告されたときは、ボールデッドとなり、各走者は、アウトにされるおそれなく、1個の塁が与えられる。
ただし、ボークにもかかわらず、打者が安打、失策、四球、死球、その他で一塁に達し、かつ、他のすべての走者が少なくとも1個の塁を進んだときには、このペナルティの前段を適用しないで、プレイはボークと関係なく続けられる。

【6.02a原注】ボークルールの目的は、投手が走者を意図的に騙そうとするのを防ぐためであることを、審判員は心に銘記しなくてはならない。もし、審判員の判断で投手の〝意図〟に疑いを抱いたら、審判員は厳重に規則を適用すべきである。

5、場内または伝令への説明

投手の一塁牽制に対し二塁審判が“ボーク”を宣告しましたので、一塁手が投手の送球を捕球した時点でボールデットとなります。一塁走者には一個の塁が与えられますので一死走者2塁で再開いたします。

Category: 02ボーク

1、状況:

一死走者1塁、左投手がステップせずに1塁へ送球した。(球審がボークを宣告)送球がワンバウンドでファールエリアを転々とし、一塁走者はそのまま3塁へ走り間一髪セーフとなった。

2、ポイント:

投手が走者を意図的にだまそうとする行為を防がなければなりません。もし、投手に意図を感じたら、厳重に規則を適用しなければなりません。ボークを宣告した後、どこでプレイを止めるかを確認しなければなりません。(プレイが一段落するのを待ちアドバンテージを適用する)

3、ジェスチャー:

① 当該審判員は、投手を右手で指さして『ザッツ・ボーク』 “That’s a balk !” を宣告する。

② 悪送球を確認して、プレイが一段落(ボールが内野手に戻り、走者が進塁を止めた状態)するのを待つ。

③ 一塁走者が二塁へ進塁した場合:そのままプレイを進める。(インプレイ)

A)3塁(もしくは本塁)でのプレイ(アウト、セーフ)は認められる。

  一塁走者が一塁に留まっていた場合(ボールデッド):

A)当該審判は『タイム』を宣告する。他の審判員も『タイム』を同調する。

B)1塁走者を右手で指さして『1塁走者、2塁へ』 “ You, second base !”と指示する。

④ 一死走者2塁で試合を再開する。

4、適用規則:ボーク【5.02a、5.06c3、6.01g、6.02a、定義3、定義38】

ペナルティ 各規定によってボークが宣告されたときは、ボールデッドとなり、各走者は、アウトにされるおそれなく、1個の塁が与えられる。

ただし、ボークにもかかわらず、打者が安打、失策、四球、死球、その他で一塁に達し、かつ、他のすべての走者が少なくとも1個の塁を進んだときには、このペナルティの前段を適用しないで、プレイはボークと関係なく続けられる。

【規則説明1】投手がボークをして、しかも塁または本塁に悪送球(投球を含む)した場合、塁上の走者はボークによって与えられる塁よりもさらに余分の塁ヘアウトを賭して進塁してもよい。

5、場内または伝令への説明

投手の一塁牽制に対し球審が“ボーク”を宣告しました。ボークによって与えられる塁を越えて余分に進もうとしたときには、ボークと関係なくプレイは続けられます。

Category: 02ボーク

1、状況:

一死走者1塁、カウント0B-1S、左投手がセットポジションで静止せずに投球し捕手は捕球した。一塁走者は盗塁して二塁でアウトになった。一塁審判はボークのシグナルを出していた。

2、ポイント:

投手が走者を意図的にだまそうとする行為を防がなければなりません。もし、投手に意図を感じたら、厳重に規則を適用しなければなりません。ボークを宣告した後、どこでプレイを止めるかを確認しなければなりません。(捕手が投球を捕球したときにボールデッドになる)

3、ジェスチャー:

① 当該審判員は、投手を右手で指さして『ザッツ・ボーク』 “That’s a balk !” を宣告する。
② 捕手がキャッチ → ボークを宣告した審判員は、前方に進み出て大きく『タイム』 を宣告する。他の審判員も『タイム』を同調する。
③ 当該審判員は、投手を右手で指さして『ザッツ・ボーク』 “That’s a balk !” を再度宣告する。
④ 1塁走者を右手で指さして『1塁走者、2塁へ』 “ You, second base !”と指示する。
⑤ 塁審が宣告した場合は、球審にカウントしないことを伝える。
⑥ 一死走者2塁、カウント0B-1Sで試合を再開する。

4、適用規則:ボーク【5.02a、5.06c3、6.01g、6.02a、定義3、定義38】

ペナルティ 各規定によってボークが宣告されたときは、ボールデッドとなり、各走者は、アウトにされるおそれなく、1個の塁が与えられる。
ただし、ボークにもかかわらず、打者が安打、失策、四球、死球、その他で一塁に達し、かつ、他のすべての走者が少なくとも1個の塁を進んだときには、このペナルティの前段を適用しないで、プレイはボークと関係なく続けられる。

【6.02a原注】ボークルールの目的は、投手が走者を意図的に騙そうとするのを防ぐためであることを、審判員は心に銘記しなくてはならない。もし、審判員の判断で投手の〝意図〟に疑いを抱いたら、審判員は厳重に規則を適用すべきである。

5、場内または伝令への説明

投手の投球に対し一塁審判が“ボーク”を宣告しましたので、ボールデットとなり一塁走者には一個の塁が与えられます。投球はカウントしませんので、0B-1S、一死走者2塁で再開いたします。

Category: 02ボーク

1、状況:

一死走者1塁、カウント3B-1S、左投手がセットポジションで静止せずに投球し捕手は捕球した。投球判定は『ボール』(四球)。一塁審判はボークのシグナルを出していた。

2、ポイント:

投手が走者を意図的にだまそうとする行為を防がなければなりません。もし、投手に意図を感じたら、厳重に規則を適用しなければなりません。ボークを宣告した後、どこでプレイを止めるか継続させるかを判断しなければなりません。

3、ジェスチャー:

① 当該審判員は、投手を右手で指さして『ザッツ・ボーク』 “That’s a balk !” を宣告する。

② 球審は投球判定『ボール』を宣告し、四球で打者走者を一塁に進める。

走者が一塁、一塁二塁、満塁のとき(フォースの状態)、ボークの投球が四球(死球)にあたった場合、ボークと関係なくプレイを進める。

③ 一死走者1塁2塁で試合を継続する。

 

4、適用規則:ボーク【5.02a、5.06c3、6.01g、6.02a、定義3、定義38】

ペナルティ 各規定によってボークが宣告されたときは、ボールデッドとなり、各走者は、アウトにされるおそれなく、1個の塁が与えられる。

ただし、ボークにもかかわらず、打者が安打、失策、四球、死球、その他で一塁に達し、かつ、他のすべての走者が少なくとも1個の塁を進んだときには、このペナルティの前段を適用しないで、プレイはボークと関係なく続けられる。

【6.02a原注】ボークルールの目的は、投手が走者を意図的に騙そうとするのを防ぐためであることを、審判員は心に銘記しなくてはならない。もし、審判員の判断で投手の〝意図〟に疑いを抱いたら、審判員は厳重に規則を適用すべきである。

5、場内または伝令への説明

投手の投球に対し一塁審判が“ボーク”を宣告しましたが、打者および走者が一個の塁を進んだので、そのままプレイを継続します。

タイトル:よくあるボークの例

① 投球に関連する動作を起こしながら、投球を中断する。

捕手のサインを見ながらストレッチを開始したが、途中でやめる。

軸足の膝を折った後に、反動をつけて塁へ送球する。

けん制しようとする塁と反対方向に肩を動かし、投球動作に入ったように見せかけて塁へ送球する。

自由な足をゆっくり上げながら一瞬止めた後に、投球または塁へ送球する。

自由な足を振って投手板の後縁線を越えた後に、1塁または3塁へ送球する。

② 塁に送球する前に、足を直接その方向に踏み出さない。

自由な足を本塁方向に踏み出して、塁へ送球する。

自由な足を上げたが、そのままもとの位置に下ろして塁へ送球する。

自由な足のつま先は塁に向いているが、かかとはほとんど地面から離れず足を回転させて、塁へ送球する。

③ セットポジションから完全に動作を静止しないで投球する。

両手を顔の前で接触させながらベルトのあたりまで下したが、完全に動作を静止しないで投球する。

Category: 02ボーク

03打撃妨害 (1)

1、状況:

一死2・3塁、打者の振ったバットが捕手のミットに当たったが、3塁への緩いゴロとなった。3塁手は捕球後3塁走者を目でけん制しながら1塁へ送球したが、ショートバウンドし一塁手が捕球できずにダイヤモンド内に転がった。これを見た3塁走者は本塁を駆け抜けたが、2塁走者は3塁に進めなかった。
球審は、選択プレイであることをベンチに向かって知らせたが、監督の回答が無かったので規則どおりに進めた。

2、ポイント:

打撃妨害(インターフェアランス)にもかかわらずプレイが進行している場合はプレイを継続させなければならない。なぜならば監督はこのプレイを受け入れることを選択することができるからである。

3、ジェスチャー:

① 捕手が打者を妨害 → 球審は、捕手を右手で指さして 『インターフェアランス』 ” That’s interference !” を宣告する。(頭上で左手甲を右手で二三度たたく)
② プレイが一段落した時点で(二塁走者が進塁していないことを確認して)球審は前方に進み出て大きく『タイム』、他の審判員も『タイム』を同調する。
③ 球審は、再度捕手を右手で指さして 『インターフェアランス』 ” That’s interference !” を宣告する。(頭上で左手甲を右手で二三度たたく)
④ 先ずは、打撃妨害の処置(一死満塁)をとる。
⑤ 球審は三塁走者を右手で指さして『3塁走者、3塁へ』“ You, back to third !”と指示する。次に、打者走者を右手で指さして『バッター、1塁へ』 “ You, first base !”と指示する。
⑥ 公式記録員に向かって左手の甲を右手でたたき、打撃妨害があったことを知らせます。
⑦ このとき、攻撃側の監督がプレイを生かすことを申し出る場合があります。そのときは、一死、走者1塁2塁・得点1とします。
⑧ 監督からの申し出がないときは、最初の処置のとおり、一死、走者満塁で試合を再開します。

◇ このケースではありませんが、塁上の走者が盗塁を企てていた場合は、最初にその走者に1個の塁を与える処置をとります。

4、適用規則: 打撃妨害【5.05b3、6.01c】

捕手またはその他の野手が、打者を妨害(インターフェア)した場合、打者は走者となり、アウトにされるおそれなく、安全に一塁が与えられる。(ただし、打者が一塁に進んで、これに触れることを条件とする)

しかし、妨害にもかかわらずプレイが続けられたときには、攻撃側チームの監督は、そのプレイが終わってからただちに、妨害行為に対するペナルティの代わりに、そのプレイを生かす旨を球審に通告することができる。

ただし、妨害にもかかわらず、打者が安打、失策、四球、死球、その他で一塁に達し、しかも他の全走者が少なくとも1個の塁を進んだときは、妨害とは関係なく、プレイは続けられる。

5、場内または伝令への説明

捕手の打撃妨害に対し、攻撃側監督からプレイを生かす申し出がなかったので、一  死満塁で再開いたします。

Category: 03打撃妨害

04審判の守備妨害 (1)

1、状況:

二死、走者一塁、強い打球が二塁方向に飛び内野内に位置する審判員にあたり、二塁をカバーしていた遊撃手が捕球しそのまま二塁ベースに触塁した。二塁審判はアウトを宣告したため守備側はスリーアウトでベンチに下がった。
他の審判員は打球が審判にあたったことを確認したため守備側に説明し二死一塁二塁で再開した。球審がマイクで説明した。

2、ポイント:

内野内に位置した二塁審判はハンズ・オン・ニー・セットポジションで打者に正対し投手の投球動作を確認して、力を抜き打球に対応できるようにする。審判員の妨害を認識する。

3、ジェスチャー:

① 打球が内野内に位置した二塁審判に当たる → 二塁審判は前方に進み出て大きく『タイム』を宣告し、他の審判員も『タイム』を同調する。
② 二塁審判は自分を右手で指さし『審判のインターフェアランス』 “That’s interference !”を宣告する。足に打球が触れたことを示す。
③ 次に、一塁走者を右手で指さし『一塁走者、二塁へ』“ You, second base !”、打者走者を右手で指さして『バッター、1塁へ』 “You, first base !”と指示する。
◇ 二塁審判が宣告できないときは球審が宣告する。

4、適用規則: 内野内に位置した審判員に打球が当たる(審判員の妨害)

【定義44c2(審判員の妨害)、5.06c6(ボールデッド)、5.05b4(打者は走者となる・安全に一塁が与えられる)、5.05a4(打者は走者となる)、5.06b3(B)②(各走者は1個の塁が与えられる)】

審判員の妨害 — (1)盗塁を阻止しようとしたり、塁上の走者をアウトにしょうとする捕手の送球動作を、球審が邪魔したり、はばんだり、妨げた場合
(2)打球が、野手(投手を除く)を通過する前に、フェア地域で審判員に触れた場合に起こる。

ボールデッド — 内野手(投手を含む)に触れていないフェアボールが、フェア地域で走者または審判員に触れた場合、あるいは内野手(投手を除く)を通過していないフェアボールが、審判員に触れた場合 — 打者が走者となったために、塁を明け渡す義務が生じた各走者は進む。

打者は、次の場合走者となり、アウトにされるおそれなく、安全に一塁が与えられる。 — 野手(投手を含む)に触れていないフェアボールが、フェア地域で審判員または走者に触れた場合。

次の場合、打者を除く各走者は、アウトにされるおそれなく1個の塁が与えられる。
— 打者の打ったフェアボールが、野手(投手を含む)に触れる前か、または野手(投手を除く)を通過する前に、フェア地域で審判員もしくは他の走者に触れた場合。

5、場内または伝令への説明

二塁審判員が内野手に触れていない打球に触れたのでボールデッドとし、打者に一塁を与え、二死走者一塁二塁で試合を継続します。

05打者の守備妨害 (3)

■具体的状況

1out、走者二・三塁、打者のカウント1ボール1ストライクでスクイズ
 投手は投球を大きく外側(一塁側)に外し、右打者は体を宙に浮かせスクイズを敢行するも投球に触れず、そのまま捕手の前に倒れこむ。(スクイズ空振り)捕手は三塁走者をアウトにするため送球しようとしたが倒れこんだ打者に妨害され送球できなかった。

■審判員アクション

①打者が空振り → 『ストライク』 
②打者が捕手を妨害 → 球審は、前方に進み出て大きく『タイム』 
③他の審判員も『タイム』 
④球審は、打者を指さして『インターフェアランス』 “That’s interference!” 
⑤次に、3塁走者を指さして『3塁走者、打者の守備妨害でアウト』 “Runner is out for batter’s interference!”
⑥今回のケースでは三塁に到達していた二塁走者を二塁に戻し、2out、カウント1ボール2ストライクで再開

注1)2アウトのときは、打者をアウトにします。 
注2)第3ストライクの宣告を受けてアウトになった打者が妨害した場 合は、打者と3塁走者の両者をアウトにします。【6.01(a)(5)】 
注3)第3ストライクの宣告を受けただけで、まだアウトになっていない打者走者(振り逃げの状態)が妨害した場合は、3塁走者ではなく、打者走者をアウトにします。【6.01(a)(1)】 
注4)この妨害のとき塁上に他の走者がいた場合は、妨害発生の瞬間の 占有塁を与えます。

■解説

2006年規則改正、項番は旧番号(過去に経緯があり規則が改正されています)反則打球とそうでない場合があり、審判員の皆さんは整理しといてください。

スクイズプレイとは 打者がバントする、三塁走者は得点しようとするプレイ

7.08(g)[注二]の改正(前段は反則打球、後段は打者の守備妨害)【新5.09b8(注2)】

まず、こんな場面を想定してください。一死走者三塁、どうしても1点欲しいケース、ここでスクイズが行われた。三塁走者は投手の投球動作開始と同時に本塁に走ってきた。投手はスクイズに気付きウエストした。打者は必死になってその球に飛び付き、バットに当てたがファウルとなった。
スクイズ失敗。このとき、打者は片足をホームベースの上に置いてボールにバットを当てていた。かつて甲子園で実際にあったプレイです。さて、審判員のあなたはどう処置しますか。

そうですね、このスクイズプレイのように走者が得点しようとしたときと反則打球とが重なった場合、規則7.08(g)[注二]に記載の通り、三塁走者をアウトにして打者はノーカウントで打ち直しでしたね。これが今までの解釈でした。その解釈を、今年度、思い切って変更しました。その理由を以下に説明します。

この[注二]が生まれた背景は、さかのぼること56年前の昭和25年(1950年)に開催された米・クラブチーム(ケープハーツ)と全鐘紡との試合で起きたスクイズプレイでした。球審は三塁走者を生かそうとして打者が反則打球をしたから三塁走者がアウトと判定しましたが、米国チームは反則打球で打者アウトを主張して譲らず、親善試合だったのでひとまず日本側が折れて打者アウト、三塁走者帰塁で試合再開となりました。しかし、試合が終わっても日本側はこの
処置に納得せず、米・大リーグの審判員に質問状を出したところ、日本側の結論で正しいとの回答を得て、翌昭和26年にこの[注二]が生まれた経緯があります。

わが国は、このようなケースでは、打者が反則行為で捕手の守備を妨害したと解釈し、規則6.06(a) 【新6.03a1】の適用除外例として打者ではなく、守備の対象である三塁走者をアウトにしてきました。

この解釈は、当時の論議は分かりませんが、スクイズの成功がおぼつかないとき、三塁走者を生かそうとして打者が意図的に反則打球を行い、犠牲になってアウトになれば、攻撃側はもう一度スクイズの機会をつかめるではないか、しかしそんなずるい野球は許してはいけない、アンフェアだ、だから守備妨害を適用して、懲罰的に、打者ではなく守備の対象である三塁走者をアウトにすべきだと先達たちは考えた結果だと推測されます。

このように7-08(g) 【新5.09b8】を適用したのは、三塁走者を生かそうとして反則打球を意図的に行うことを防止する、“教育的”なねらいがあったと思われますが、現実は、スクイズプレイの際、打者は必死になってバットにボールを当てようとし、無意識のうちに片足をバッターボックスの外に出していたということが多いのではないでしょうか。意図的かどうかを問わず、守備妨害が適用されてきました。意図的かそうでないか、球審が見分けるのは大変難しいことです。

この日本の解釈が果たして妥当なのか、長い間疑問になっていました。その疑問は、7.08(g) 【新5.09b8(注2)】の「打者が本塁における守備側のプレイを妨げた場合」というのは同[注一][注二]の説明のように素直に受け取るべきではないのか、反則打球のケースにまで適用して同[注二]の中の例示に含めるのは無理があるのではないかという意見、反則打球はあくまで打者の反則行為により打者をアウトにすべきであるという意見、そして国際的にも打者をアウトにしているという意見です。

日本野球規則委員会はこうした考えを支持すると同時に、正しい野球もだいぶ浸透し、この立法のねらいももう引っ込めてもよいのではなかろうか、そう判断し、思い切って同[注二]を改正することにしました。大改正と言ってよいでしょう。併せて、できるだけ例外規定をなくし、ルールはシンプルに分かりやすくする、そして国際基準に合った解釈をするという当委員会の方針に沿ったものです。

以上のように、走者が得点しようとしているときと打者の反則打球が重なった場合は、打者を反則打球でアウトにし、走者を三塁に戻して試合再開と変更になります。

参考までに、反則打球とは打者がバッターボックスの外に出てバットにボールを当てた場合のことですが、では走者が得点しようとしたとき、打者が足をバッターボックスの外に出した、しかしバットはボールに当たらなかった、このケースはどうなるでしょう?(今回のケース)

この場合、打者が足を外に出したり、何らかの動作で捕手の守備を妨害すれば、7.08(g) 【新5.09b8】により守備の対象である三塁走者がアウトになります。二死のときは打者がアウトになります。

また、走者が本塁に向かってスタートを切っただけの場合とか、一度本塁へは向かったが途中から引き返そうとしている場合には、打者が捕手を妨げることがあっても、本項は適用されず、6.06(c)【新6.03a3】により、打者が反則行為でアウトになります。ただ離塁しているに過ぎない三塁走者を刺そうとする捕手のプレイを打者が妨げた場合も同様、打者がアウトになります。

ここで誤解しないように整理しますと、走者が得点しようとしたときの打者の守備妨害は7.08(g) 【新5.09b8】により走者がアウト、それ以外の打者の守備妨害は打者がアウトになるということです。

関連して、

・スクイズのケース、打撃を完了して打者から走者になったばかりで、まだアウトにならない打者が妨害を行なったときには、その打者走者がアウトとなり、ボールデッドとなって、三塁走者を投手の投球当時すでに占有していた塁、すなわち三塁へ帰らせる。(7.08(g)[注三]、6.05(g)、7.08(b))

・アウトになったばかりの打者が、味方の走者に対する野手の次の行動を阻止するか、あるいは妨げた場合、その走者はアウトになる。(7.09(f))

もう一つ、前記の改正文をよく見てください。咋年まで7.08(g)[注一][注二]の文中「三塁走者」とあったのを「三塁」の二文字を削除し、「走者」と改正しました。この意味は、「走者が得点しようとしたとき」の「走者」は三塁走者に限定されるものではなく、例えば二塁走者でも投手のワイルドピッチで三塁を回って本塁を突くケースもあるように、“三塁から走ってくる走者”ということで、いずれの走者も対象になり得ることから「走者」としたものです。昨年までの表現ですと、「三塁走者」だけのことを言っていると誤解されるおそれもありました。

1、状況:

9回裏同点で一死満塁。スクイズプレイは投手前にゴロが転がった。すばやいグラブトスで3塁走者はフォースアウトになったが、ダブルプレイを狙った捕手の一塁への送球がファールラインの内側を走っていた打者走者の背中に当たり、ボールはファールグランドを転々とした。
2塁走者はサヨナラで勝ったと思い万歳をしながら本塁を踏んだ。

2、ポイント:

球審は本塁でのプレイを判定後、捕手の一塁への送球に対して打者走者が本塁一塁間後半(スリーフットレーン)を出て一塁の守備を妨げていないか確認しなければならない。

3、ジェスチャー:

スリーフットレーンをはみ出し一塁の守備を妨害した。
① 打者走者が一塁の守備を妨害したことを確認したら、球審は前方に進み出て大きく『タイム』を宣告し、他の審判員も『タイム』を同調する。
② 球審は、打者走者を右手で指さして『インターフェアランス』 “ That’s interference !” を宣告する。
③ 続いて、『バッター、アウト』 “ Batter is out !” を宣告する。
④ 3塁走者はフォースアウト(二死)、打者走者アウト(三死)、攻守交替で試合を継続する。

4、適用規則:

プレイの介在【6.01aインターフェアに対するペナルティ、5.09a11】

打者走者が一塁に到達しないうちに妨害が発生したときは、すべての走者は投手の投球当時占有していた塁に戻らなければならない。
ただし、0アウトまたは1アウトのとき、本塁でのプレイで走者が得点した後、打者走者がスリーフットレーンの外を走って守備妨害でアウトが宣告されても、その走者はそのままセーフが認められて、得点は記録される。

【注】前記の〝打者走者が一塁に到達しないうち〟以下の段は、プレイが介在した後に妨害が発生した場合には適用しない。

<打者アウト>

一塁に対する守備が行なわれているとき、本塁一塁間の後半を走るに際して、打者がスリーフットラインの外側(向かって右側)またはファウルラインの内側(向かって左側)を走って、一塁への送球を捕らえようとする野手の動作を妨げたと審判員が認めた場合。

この際は、ボールデッドとなる。
ただし、打球を処理する野手を避けるために、スリーフットラインの外側(向かって右側)またはファウルラインの内側(向かって左側)を走ることはさしつかえない。

プレイの介在の『プレイ』とは
内野手(投手と捕手を含む)の「送球を果たす行為」、走者や塁への「触球行為」、そして、「走者をアウトにしようと走者に向かっていく行為」を示します。

<三塁走者がセーフとなり(プレイの介在)その後、打者走者が守備妨害でアウトになった場合>

A)三塁走者の得点は記録されます。ただし、二死の場合は、三塁走者の得点は記録されません。
B)この妨害のとき塁上に他の走者がいた場合は、妨害発生の瞬間の占有塁を与えます。

5、場内または伝令への説明

打者走者が一塁に対する守備を妨害したので“アウト”とします。三塁走者及び打者走者がアウトとなるため、攻守交代で試合を続行します。

06打者走者の妨害 (3)

1、状況:

無死、走者二塁、打者が一塁線へバント、打者席を出てから踵に自打球を当てた。捕手の『当たった、当たった』の声で球審が一旦立ち止まった(球審は見えていなかった)。控えから見えたので呼んで伝えたところ、球審はそのまま受け入れて措置し(残りの審判3人キョトン)、インターフェア打者走者OUTを宣告し、走者を二塁へ戻し再開した。

 

2、ポイント:

打者のバント後の行為を(走者の走路、打球の位置など)できるだけ近づき確認する。捕手の後ろから追いかけるケースは非常に難しいが最大限努力する。

自分が確認できないプレイに対して、他の審判員に意見を求めることはできる。

3、ジェスチャー:打者走者がフェアボールに触れる

① 球審はプレイが一段落した時点で、前方に進み出て大きく『タイム』を宣告し、他の審判員も『タイム』を同調する。

② 球審は塁審を集めて4人で協議し、結果を責任審判に伝える。

③ 責任審判は結果が正しいか判断して、規則を適用(打者アウト)するよう伝える。

④ 打者走者を右手で指さして『インターフェアランス』 “ That’s interference !”  続いて、『打者走者、アウト』 “ Runner is out !”を宣告する。

⑤ 次に、二塁走者を右手で指さして『2塁へ』“ You, back to second!”と指示する。

4、適用規則:

野手(投手を含む)に触れていないフェアボールが打者走者に触れた場合  【5.09a7】(打者アウト)

ただし、打者がバッタースボックス内にいて、打球の進路を妨害しようとする意図がなかったと審判員が判断すれば、打者に当たった打球はファウルボールとなる。

5、場内または伝令への説明

打者走者がフェアーの打球に触れたことを確認したので、打者走者を“アウト”とし一死、走者二塁で試合を再開します。

<審判員の裁定8.02b、8.02c>

審判員の裁定が規則の適用を誤って下された疑いがあるときには、監督だけがその裁定を規則に基づく正しい裁定に訂正するように要請することができる。

しかし、監督はこのような裁定を下した審判員に対してだけアピールする(規則適用の訂正を申し出る)ことが許される。

高校野球では、監督はベンチから出れないため、主将、伝令または当該選手のみ申し出ることができる。(高校野球特別規則28)

1、状況:

無死、走者一塁・二塁、0B-0Sで打者がバントした打球がその場で地面につき飛び跳ね(バントした打球が真下に落ちそのまま垂直に上がる状態(フェア打球))捕手が打球を取ろうとしたとき、打者が(打者はバントをした状態のまま)飛び跳ねた打球をもう一度打ちに行った。球審は打者走者が捕手の守備を妨害したと判断し、その場で打者走者をアウトにした。攻撃側からアウトの確認があったため、球審は塁審を集め四人で協議し、結果をマイクで観衆に説明した。

2、ポイント:

打撃(バント)を完了した打者走者がなぜもう一度打ちに行ったのか。意図的に捕手の守備を妨害した。このケースでは普通の守備行為で2(捕手)-5(三塁)-3(一塁)、2(捕手)-4(二塁)-3(一塁)、打者走者にタッグ-5(三塁)または4(二塁)で走者にタッグで併殺が成り立つか判断する。

3、ジェスチャー:打者走者が捕手の守備を妨害した。

① 球審は打球の判定(フェア)を行い、捕手および打者走者の行動を確認する。
② 打者走者が捕手の守備を妨害したと判断 → 球審は前方に進み出て大きく『タイム』を宣告し、他の審判員も『タイム』を同調する。
③ 球審は打者走者を右手で指さし『インターフェアランス』 “ That’s interference !”  続いて、『打者走者、アウト』 “ Runner is out !”を宣告する。
④ 次に本塁に最も近い走者(二塁走者)を右手で指さし『二塁走者、打者走者の守備妨害でアウト』を宣告する。

4、適用規則: 打者または走者の妨害【6.01a7】

打者走者が、明らかに併殺を行なわせまいとして故意に打球を妨げるか、または打球を処理している野手を妨害したと審判員が判断したとき、審判員は打者走者に妨害によるアウトを宣告するとともに、どこで併殺が行なわれようとしていたかには関係なく、本塁に最も近い走者に対してもアウトを宣告する。
この場合、ボールデッドとなって他の走者は進塁することはできない。

5、場内または伝令への説明

打者走者が、明らかに併殺を行なわせまいとして捕手の守備を妨害したので打者走者と本塁に最も近い2塁走者をアウトに二死走者一塁で試合を再開します。

◇このケースでバントした打球が、ファウルエリア上空の時(まだフェアかファウルかが決まっていない)に打者走者がもう一度打ちに行った。この場合は6.01a2(5.09a9参照)により打者走者アウトでボールデッドになる。

【6.01a2】打者または走者の妨害
打者または走者が、まだファウルと決まらないままファウル地域を動いている打球の進路を、どんな方法であろうとも、故意に狂わせた場合。(5.09a9参照)
【5.09a9】打者アウト
打者が、打つか、バントした後、一塁に走るにあたって、まだファウルと決まらないままファウル地域を動いている打球の進路を、どんな方法であろうとも故意に狂わせた場合。ボールデッドとなって、走者の進塁は認められない。

1、状況:

無死、走者一塁・二塁、0B-0S、左打者がドラックバンドした打球がファール地域に転がっている時、バットを持ったままの打者走者が故意に当てファール地域にさらに転がした。球審は『ファールボール』を宣告した後、打者走者に注意した。打者は0B-1Sで打ち直した。

2、ポイント: 故意に打球を狂わせたと判断するか否か

3、ジェスチャー:

① 打者走者が故意に打球を狂わせたと判断 → 球審は前方に進み出て大きく『タイム』を宣告し、他の審判員も『タイム』を同調する。
② 球審は打者走者を右手で指さし『インターフェアランス』 “That’s interference !”  続いて、『打者走者、アウト』 “Batter-Runner is out !”を宣告する。
③ 次に、二塁走者を右手で指さして『2塁へ』“You, back to second!”、一塁走者を右手で指さして『1塁へ』“You, back to first!”と指示する。

4、適用規則: 打者アウト【5.09a9】打者または走者の妨害【6.01a2】

打者または走者が、まだファウルと決まらないままファウル地域を動いている打球の進路を、どんな方法であろうとも、故意に狂わせた場合。(5.09a9参照)
インターフェアに対するペナルティ 打者走者はアウトとなり、ボールデッドとなる。

5、場内または伝令への説明

打者走者がまだファウルと決まらないままファウル地域を転じている打球の進路を故意に狂わせたのでアウトとします。一死、走者一塁・二塁で試合を再開します。

07走者の守備妨害 (4)

1、状況:

無死、走者三塁、0B-0S、打者が三塁線にゴロを打ったが(ファウルエリアを転がっている)三塁走者がその打球を足にあてさらにファウルエリアに転がした。

2、ポイント: 打球判定と三塁走者の動向を確認する。

ファウルボールを拾い上げたり、触れたこと自体は、ボールの進路を狂わせたことにはならなくても、もし触れなければフェアになっていたかもしれないと審判員が判断すれば、審判員は進路を狂わせた行為とみなす。

フェア地域に入って来そうな打球を打者または走者が、故意に打球の進路を狂わせた場合は、打者または走者はアウトを宣告される。打球がそのままファウル地域を進みそうな場合には、ファウルボールとなる。これらはいずれも審判員の判断による。

3、ジェスチャー:

① 三塁走者が故意に打球を狂わせたと判断 → 球審は前方に進み出て大きく『タイム』を宣告し、他の審判員も『タイム』を同調する。
② 球審は三塁走者を右手で指さし『インターフェアランス』 “That’s interference !”  続いて、『三塁走者、アウト』 “Third-Runner is out !”を宣告する。
③ 公式記録員に向かって右手人差し指を立ててストライクをカウントする。
④ 球審は続いて、頭上で『ボールカウント0B-1S』を表示する。

4、適用規則:走者の妨害【6.01a2】

打者または走者が、まだファウルと決まらないままファウル地域を動いている打球の進路を、どんな方法であろうとも、故意に狂わせた場合。(5.09a9参照)
インターフェアに対するペナルティ 走者はアウトとなり、ボールデッドとなる。

5、場内または伝令への説明

三塁走者がまだファウルと決まらないままファウル地域を転じている打球の進路を故意に狂わせたのでアウトとします。一死、走者無、0B-1Sで試合を再開します。

走者の妨害事例の整理(第2版解説 ファウルボールの進路を故意に狂わせた場合)

 

1、状況:

二死走者一塁、打者が二塁ベース右横にゴロを放った。二塁手はゴロを捕球するため前進してきたが、一塁から二塁へ向かっていた一塁走者と接触しそうになりながらも捕球したがどこにも送球することができなかった。結果的に一塁走者、打者走者とも生きた。守備側からインターフェアー(守備妨害)ではないかと抗議があった。

2、ポイント:

打球を処理しようとしている野手の妨げになったかの判断をする。審判員が認めれば、故意であったか故意でなかったかの区別はなくアウトである。

3、ジェスチャー:

① 一塁走者が二塁手の守備を妨害 → 二塁塁審は前方に進み出て大きく『タイム』を宣告し、他の審判員も『タイム』を同調する。
② 二塁塁審は一塁走者を右手で指さし『インターフェアランス』 “That’s interference !”  続いて、『一塁走者、アウト』 “First-Runner is out !”を宣告する。
3OUTで攻守交代になります。

0OUTまたは1OUTの場合は
③ 次に、打者走者を右手で指さして『バッター、1塁へ』 “ You, first base !”と指示する。

4、適用規則: 走者アウト【5.09b3】打者または走者の妨害【6.01a10】

走者が、送球を故意に妨げた場合、または打球を処理しようとしている野手の妨げになった場合。

ペナルティ 走者はアウトとなり、ボールデッドとなる。〔6.Ola妨害に対するペナルティ〕参照。
【注1】〝野手が打球を処理する〟とは、野手が打球に対して守備しはじめてから打球をつかんで送球し終わるまでの行為をいう。したがって、走者が、前記のどの守備行為でも妨害すれば、打球を処理しようとしている野手を妨げたことになる。

打球(フェアボールとファウルボールとの区別なく)を処理しようとしている野手の妨げになったと審判員によって認められた走者は、それが故意であったか故意でなかったかの区別なく、アウトになる。

5、場内または伝令への説明

一塁走者が二塁手の守備を妨げたため一塁走者をアウトとします。スリーアウト、攻守交替で試合を継続します。

1、状況:

一死走者満塁、打者はショートゴロを打った。遊撃手は捕球して本塁に送球しようとしたが、2塁走者が野手を避けきれずに接触してしまった。野手はよろけながら本塁への送球を諦め1塁へ送球し、1塁塁審は打者走者にアウトの宣告をした。 この間、2塁走者は3塁へ進み、各走者も次塁へ進塁していた。2塁塁審は審判を集めて守備妨害の確認をし、場内に規則適用の説明をした。

2、ポイント:

二塁走者が遊撃手を避けきれずに接触したのか、意図的に接触したのかを確認する。守備の状況からダブルプレイができたかどうかを総合的に判断する。

3、ジェスチャー:

① 二塁走者が遊撃手の守備を妨害 → 二塁塁審は前方に進み出て大きく『タイム』を宣告し、他の審判員も『タイム』を同調する。
② 二塁塁審は二塁走者を右手で指さし『インターフェアランス』 “That’s interference !”  続いて、『二塁走者、アウト』 “Second-Runner is out !”を宣告する。
③ 次に、三塁走者を右手で指さして『三塁走者、三塁へ』“You, back to Third!”、一塁走者を右手で指さして『一塁走者、二塁へ』“You, second base !”、打者走者を右手で指さして『バッター、1塁へ』 “ You, first base !”と指示する。


4、適用規則:走者アウト【5.09b3】打者または走者の妨害【6.01a10】

走者が、送球を故意に妨げた場合、または打球を処理しようとしている野手の妨げになった場合。
ペナルティ 走者はアウトとなり、ボールデッドとなる。〔6.Ola妨害に対するペナルティ〕参照。
【注1】〝野手が打球を処理する〟とは、野手が打球に対して守備しはじめてから打球をつかんで送球し終わるまでの行為をいう。したがって、走者が、前記のどの守備行為でも妨害すれば、打球を処理しようとしている野手を妨げたことになる。

打球(フェアボールとファウルボールとの区別なく)を処理しようとしている野手の妨げになったと審判員によって認められた走者は、それが故意であったか故意でなかったかの区別なく、アウトになる。

5、場内または伝令への説明

二塁走者が遊撃手の守備を妨げたため二塁走者をアウトとします。二死満塁で試合を継続します。

◇ 二塁走者が明らかに併殺を行わせまいと故意に遊撃手の守備を妨害したと判断したら

① 二塁走者が遊撃手の守備を妨害 → 二塁塁審は前方に進み出て大きく『タイム』を宣告し、他の審判員も『タイム』を同調する。
② 二塁塁審は二塁走者を右手で指さし『インターフェアランス』 “That’s interference !”  続いて、『二塁走者、アウト』 “Second-Runner is out !”を宣告する。
③ 次に、打者走者を右手で指さして『打者走者、二塁走者の守備妨害でアウト』 “ Batter-Runner is out for second-runner interference !”と指示する。

◇ 適用規則【6.01a6】

走者が、明らかに併殺を行なわせまいとして故意に打球を妨げるか、または打球を処理している野手を妨害したと審判員が判断したとき、審判員は、その妨害をした走者にアウトを宣告するとともに、味方のプレーヤーが相手の守備を妨害したものとして打者走者に対してもアウトを宣告する。この場合、ボールデッドとなって他の走者は進塁することも得点することもできない。

◇ 場内または伝令への説明

二塁走者が明らかに併殺を行なわせまいとして故意に遊撃手の守備を妨害したので二塁走者と打者走者をアウトとします。スリーアウト、攻守交替で試合を継続します。

10捕手の勘違い (1)

1、状況:

1OUT走者一塁、ワンバウンドの投球を打者が空振り三振(打者アウト)、球審が打者にアウトを宣告したにもかかわらず、打者が一塁に走るのにつられて捕手が一塁へ送球した。送球は打者の背中にあたりファールグランドを転がった。

2、ポイント:

打者アウトを明確に宣告する。また、打者が一塁まで走ろうとしている場合、スリーフットレーンの枠内を走っているか確認する。

3、ジェスチャー:

① 球審は『ストライク・スリー、打者アウト』を大きく宣告する。
② 打者が一塁へ走ろうとしたら、再度『打者アウト』を大きく宣告する。
③ 打者の走路を確認しながら、捕手の行動にも注視する。

4、適用規則: 打者アウト(第3ストライクの宣告)【5.09a3】

0アウトまたは1アウトで一塁に走者がいるとき、第3ストライクが宣告された場合。

【注】0アウトまたは1アウトで一塁(一・二塁、一・三塁、一・二・三塁のときも同様)に走者がいた場合には、第3ストライクと宣告された投球を捕手が後逸したり、またはその投球が球審か捕手のマスクなどに入り込んだ場合でも、本項が適用されて打者はアウトになる。

守備側のボーンヘッド(打者または走者の妨害)【6.01a5】
アウトになったばかりの打者または走者、あるいは得点したばかりの走者が、味方の走者に対する野手の次の行動を阻止するか、あるいは妨げた場合は、その走者は、味方のプレーヤーが相手の守備を妨害(インターフェア)したものとして、アウトを宣告される。(5.09a13参照)

【原注】打者または走者が、アウトになった後走り続けてもその行為だけでは、野手を惑乱したり、邪魔したり、またはさえぎったものとはみなされない。
守備側が打者が走り出したことにつられて一塁へ悪送球して(打者の背中に送球が当たる等)、このため走者に進塁されても、守備側のボーンヘッドとするというわけだ。
ここで重要なのは一塁走者が一塁を飛び出したのを見て、捕手が送球したのを走路の内側(外側)を走り一塁の守備を妨害した場合は【6.01a5】を適用し一塁走者もOUTとする。これは一に審判員の判断である。

◇ ジェスチャー:
① 打者が走路の内側(外側)を走り一塁の守備を妨害した → 球審は前方に進み出て大きく『タイム』を宣告し、他の審判員も『タイム』を同調する。
② 球審は打者を右手で指さし『インターフェアランス』 “That’s interference !”、『打者、三振でアウト』 “Batter is out !”を宣告する。
③ 次に、一塁走者を右手で指さして『一塁走者、打者の守備妨害でアウト』 “ First-Runner is out for batter’s interference !”と指示する。
 
◇ 場内または伝令への説明

三振した打者が、一塁走者に対する守備を妨害したので一塁走者をアウトとします。
打者および一塁走者がアウト、攻守交替で試合を継続します。

5、場内または伝令への説明
  特にしない。守備側から確認された場合は、打者は三振であると宣告しましたという。

11打者の勘違い (1)

1、状況:

二死、走者一塁、カウント2B-1S、次の投球がボール(3B-1S)のとき打者がカウントを勘違いして、ボールフォアと思い込み一塁へ走り出した。それにつられるように一塁走者が二塁へ、捕手は二塁へ送球し一塁走者を楽々OUTとした。攻撃側はカウント誤りではないかとの思いがありベンチからしばらく守備に就かないので審判が促し再開した。

2、ポイント:

高校野球の場合、打者の勘違いに対し球審が指導する(未然に防ぐ)ということが大切である。球審はなぜ勘違いが起きたかを考える。
審判としては逆のケースも考えられるため、少なくとも、球審と二塁審判(電光掲示が正面から確認できる審判)は常にカウントを確認することが重要である。
万が一、自らのゲージのカウントと、電光掲示のカウントが誤っているときは、即時にタイムを取りカウントを修正する

3、ジェスチャー:

① 球審はカウントコールを最低、投球の3球に一回は行う。(今回のケースではカウントコールをしていなかった)、また、打者が勘違いで一塁へ走り出そうとしたときは大きな声でカウント(3ボール1ストライク)をコールする。

球審は最大限の努力をしたこと、一塁および二塁審判は選手の勘違いが判っていても「タイム」などで試合を停止することはできない。(全てインプレイである)
 

4、適用規則: 審判員の『タイム』の宣告【5.12b8】

審判員はプレイの進行中に、〝タイム〟を宣告してはならない。ただし、(2)項(ライトの故障)、または(3)項後段(突発事故)に該当するときは、この限りではない。

5、場内または伝令への説明

攻撃側の勘違いによるプレイのため、ベンチに速やかに守備に就くよう促す。

12タイムプレイ・アピールプレイ (2)

1、状況:

8回裏同点で一死1・3塁。スクイズプレイは一塁手前方のポップフライとなった。投手がフライを捕り、ピンチをしのいだと身体いっぱいで表現しながら一塁に送球し3死となった。3塁走者は帰塁せずに一塁手が捕球する前に本塁ベースを駆け抜けていた。守備側の選手がベンチ前に帰ると、スコアボードに8回裏1点が掲示されたので、『スコアボード間違っています』と、伝令が球審の所へ訂正を求めてきた。

2、ポイント:

一塁走者の帰塁(タイムプレイ)と三塁走者の本塁到達が確認できる位置取り、スクイズプレイで小飛球の場合、捕球の確認とスタートを切っている走者の帰塁に特に注意をはらわなければならない。球審は三塁走者がいるときの打球判定はすべてが確認できる位置で行う。

3、ジェスチャー:

① 投手の投球前に、4人の審判員が左手首を指さすシグナル(腕時計をたたくようにしぐさ)を送り、タイムプレイのケースであることを確認しあいます。
② 球審は一塁フライの判定(アウト)を行う。
③ 球審は、3塁走者の本塁到達が、1塁走者のアウトよりも早かったと判断した瞬間に、アピールプレイが残っているか否かに関係なく、本塁を右手で指さしながら『1点』“ That run scores !” を宣告する。
④ 球審は守備側のアピール権の消滅を確認した後、本塁前方に進み公式記録員に向かって『1点』 “ Score that run !”と明示する。

◇ 守備側がアピールにより三塁走者をアウトにした場合(第4アウトと第3アウトに置き換え)球審は、公式記録員に向かって頭上で腕を大きく交差させながら、 『ノーラン・スコア』『ノーラン・スコア』 “ No run scores !” “ No run scores !”と明示します。

4、適用規則: 得点の記録【5.08a注1】アピールアウト【5.09c後段・注2】

第3アウトがフォースアウト以外のアウトで、そのプレイ中に他の走者が本塁に達した場合、審判員は、その走者にアピールプレイが残っているか否かに関係なく、本塁到達の方が第3アウトより早かったか否かを明示しなければならない。

次の場合、アピールがあれば、走者はアウトとなる。
本項規定のアピールは、投手が打者へ次の1球を投じるまで、または、たとえ投球しなくてもその前にプレイをしたりプレイを企てるまでに行なわなければならない。

イニングの表または裏が終わったときのアピールは、守備側チームのプレーヤーが競技場を去るまでに行なわなければならない。

第3アウトが成立した後、ほかにアピールがあり、審判員が、そのアピールを支持した場合には、そのアピールアウトが、そのイニングにおける第3アウトとなる。
また、第3アウトがアピールによって成立した後でも、守備側チームは、このアウトよりもほかに有利なアピールプレイがあれば、その有利となるアピールアウトを選んで、先の第3アウトと置きかえることができる。

〝守備側チームのプレーヤーが競技場を去る〟とあるのは、投手および内野手が、ベンチまたはクラブハウスに向かうために、フェア地域を離れたことを意味する。

【注2】攻守交代の場合と試合終了の場合との区別なく、いずれの場合でも投手および内野手が、フェア地域を離れたときに、アピール権が消滅することとする。
アマチュア野球では、試合終了の場合に限って、両チームが本塁に整列したとき、アピール権は消滅することとする

5、場内または伝令への説明

一塁でのアウトより先に三塁走者が本塁へ到達したことを確認しました。得点“1”を認め試合を継続します。

◎ タイムプレイの主な例
① 1死、走者2塁・3塁。打者が外野に飛球を打った。外野手が捕球すると二人の走者がタッグアップ。3塁走者は本塁に触塁したが、2塁走者は3塁でアウトになった。

② 1死、走者1塁・3塁。1塁走者が盗塁したが、同時に打者が外野に飛球を打った。1塁走者は1塁へ帰塁を始め、3塁走者はタッグアップして本塁へ向かった。外野からの返球で1塁走者はアウトになった。

③ 2死、走者1塁・2塁。打者がセンター前ヒットを打ち、2塁走者は本塁に生還したが、1塁走者は3塁でアウトになった。

④ 1死、走者1塁・3塁。打者が1塁ゴロを打ち、1塁手はまず1塁を踏み、その後2塁へと転送した。1塁走者は2塁でアウトになったが、その間に3塁走者は本塁に到達した。

◇ タイムプレイは1死からでも起こりますから、状況をしっかり把握して、必要ならシグナルを交わします。
◇ 球審または本塁をカバーした塁審が、タイムプレイに備える場合は、第3アウトの地点と本塁とを結ぶ直線の延長線上で、第3アウトのプレイと走者の本塁到達の両方を視野に入れられる場所に位置します。

1、状況:

1OUT、走者2塁3塁、外野飛球(三塁審判GO-OUT)で二走者ともリタッチを果たし本塁、三塁へと進塁したが守備側からのアピールがあり二塁走者がアウトとなり3OUTとなった。三塁走者の得点は認められるか!

2、ポイント:

球審は三塁走者のリタッチを確認後、二塁、三塁走者の動向を注視する。タイムプレー等を頭に入れすべてのプレイが確認できる位置取りをする。

3、ジェスチャー:

① 投手の投球前に、4人の審判員が左手首を指さすシグナル(腕時計をたたくようにしぐさ)を送り、タイムプレイのケースであることを確認しあいます。
② 球審は三塁走者のリタッチを確認して全体を見れるような位置に移動する。
③ 球審は、3塁走者の本塁到達が、2塁走者のアピールアウトよりも早かったと判断した瞬間に、アピールプレイが残っているか否かに関係なく、本塁を右手で指さしながら『1点』“ That run scores !” を宣告する。
④ 球審は守備側のアピール権の消滅を確認した後、本塁前方に進み公式記録員に向かって『1点』 “ Score that run !”と明示する。
◇ 守備側がアピールにより三塁走者をアウトにした場合(第4アウトと第3アウトに置き換え)球審は、公式記録員に向かって頭上で腕を大きく交差させながら、 『ノーラン・スコア』『ノーラン・スコア』 “ No run scores !” “ No run scores !”と明示します。

4、適用規則: 得点の記録【5.08規則説明、5.08a注1】アピールアウト【5.09c後段・注2】

塁を踏み損ねた走者または飛球が捕らえられたときにリタッチを果たさなかった走者に対して、守備側がアピールした場合、審判員がそれを認めたときにその走者はアウトになる。

◇ この場合のタイムプレイは、アピールによるアウトの宣告があったときを基準として得点がどうかを決める。

5、場内または伝令への説明

二塁走者のアピールアウトより先に三塁走者は本塁に到達しているので得点を認めます。

13インフィールドフライ (1)

1、状況:

無死満塁。打者はマウンド後方にフライを打ち上げてしまった。『インフィールドフライ』が球審と塁審から宣告された。飛球を受けようとした投手と遊撃手が重なり、遊撃手は一旦グラフに飛球を当てたが落としてしまった。これを見た3塁走者は本塁に向かって走り出した。遊撃手はボールを拾って捕手に送球したが、捕手はフォースプレイの捕球姿勢でベースを踏み、一塁へ送球しようとした。
球審の『セーフ』という宣告に守備側は呆然とした。

2、ポイント:

インフィールドフライを宣告すると打者はアウトになり、走者がフォースの状態ではなくなることを理解する。インフィールドフライが宣告されると、打者はアウトになるが、ボールインプレイである。

3、ジェスチャー:

① 投手の投球前に4人の審判員が胸に右手を当てて、インフィールドフライのケースであることを確認しあう。
② 当該審判員は、飛球が頂点から落下し始めたら、人差し指を立てて右腕を上げ → 『インフィールドフライ』 “ Infield fly !” 他の審判員も同調する。
③ 球審は、バッターに対し『バッター、アウト』“Batter is out !”を宣告する。
④ 野手が落球した場合、球審は、バッターに対しアウトのジェスチャーを繰り返しながら『バッター、アウト』、『バッター、アウト』 “ Batter(He) is out !” “ Batter(He) is out !” と再度宣告する。

4、適用規則:インフィールドフライ【定義40、5.09b6】

無死または1死で、走者が1塁・2塁、満塁のとき、打者が打った飛球(ライナーおよびバントを企てて飛球になったものを除く)で、内野手が普通の守備行為をすれば捕球できるものを、インフィールドフライという。
後位の走者がフォースプレイで先にアウトになれば、フォースの状態でなくなり、前位の走者には進塁の義務がなくなるから、身体に触球されなければアウトにはならない。(このアウトはタッグアウトである)

5、場内または伝令への説明

三塁走者に対する本塁でのプレイは、すでに打者がアウトとなっているのでタッグ   プレイであることを確認しました。

14ランナーコーチの肉体的援助 (1)

1、状況:

一死、走者二塁、センター前ヒットで三塁を触塁し本塁へ向かおうとした二塁走者を三塁コーチがコーチスボックスから出て走路上に完全に入り肉体的援助(接触)により三塁ベースへ戻した。中堅手からの送球は本塁に。(直接プレイが行われている)

2、ポイント:

三塁審判が打球を追いかけたときは球審が、その他のときは三塁塁審が二塁走者と三塁コーチの動向を確認する。高校野球はフェアプレイの精神で行うことから、一・三塁の審判は事前に十分注意をし、ベースコーチの行動を観察しさせないよう努力しなければならない。

3、ジェスチャー:

① コーチが2塁走者に接触 → 当該審判員は、前方に進み出て大きく『タイム』 を宣告し、他の審判員も『タイム』を同調する。

② 当該審判員は、三塁コーチを右手で指さして『インターフェアランス』 “ That’s interference !” を宣告する。

③ 次に、2塁走者を右手で指さして『2塁走者、コーチの肉体的援助でアウト』“ Physical assistance, runner is out !” を宣告する。

④ 4人の審判員で協議し、打者走者が妨害発生の瞬間に達していた塁を確認した後、進塁・帰塁を指示します。

◇ この妨害のとき塁上に他の走者がいた場合は、妨害発生の瞬間の占有塁を与えます。

4、適用規則: ベースコーチの肉体的援助【6.01a8】

次の場合は、打者または走者によるインターフェアとなる。

インターフェアに対するペナルティ 走者はアウトとなり、ボールデッドとなる。

三塁または一塁のベースコーチが、走者に触れるか、または支えるかして、走者の三塁または一塁への帰塁、あるいはそれらの離塁を、肉体的に援助したと審判員が認めた場合。

◇ 解釈

規則6.01a8と6.01a9とは、ベースコーチの権限外の行為を防止するためのペナルティとして、走者がアウトになる場合を規定している。問題になるのは肉体的援助ということだが、走者をからだでとめるとか(支える)、走者をひっぱるとか、とにかく自分のからだを使って、走者の進塁や帰塁を助けるということだ。一九七二年までは、走者に対してプレイが行なわれている場合という条件つきだったが、一九七三年からはプレイがあったか否かに関係なく援助そのものが罰せられるようになった。

 肉体的援助をしたかどうかは審判員の判断である。

◇ 直接プレイが行われていない場合のジェスチャー(本事例で中堅手が打球をジャックルしたため打者走者の二塁へのプレイを行った場合)

① コーチが2塁走者に接触 → 当該審判員は、コーチを右手で指さして『インターフェアランス』 ” That’s interference !” を宣告しておく。

② 当該審判員は、すべてのプレイが終わるのを待って、前方に進み出て大きく『タイム』 を宣告し、他の審判員も『タイム』を同調する。

③ 当該審判員は、コーチを右手で指さして『インターフェアランス』 “ That’s interference !” を再度宣告する。

④ 次に、2塁走者を右手で指さして『2塁走者、コーチの肉体的援助でアウト』“ Physical assistance, runner is out !” を宣告する。

⑤ 打者走者の二塁のプレイがアウトになれば攻守交代となる。

セーフであれば打者走者を一塁へ戻し(他のすべての走者は、妨害発生の瞬間にすでに占有していたと審判員が判断する塁まで戻らなければならない。ただし、打者走者が一塁に到達しないうちに妨害が発生したときは、すべての走者は投手の投球当時占有していた塁に戻らなければならない。)二死、走者一塁で試合を継続する。

 二塁へ到達した打者走者を右手で指さして『打者走者、1塁へ』“You, back to first!”と指示する。

5、場内または伝令への説明

三塁ベースコーチが二塁走者を肉体的に援助したのでアウトとします。二死、走者一塁で試合を継続します。

15チェックスイング (2)

1、状況:一死、走者一塁・二塁、右打者のカウント1B-2S、次のショートバウンド投球に対しハーフスイング、投球はバックネットまで転がり走者はそれぞれ二塁、三塁へ進塁した。ボールを持ち帰った捕手が球審に「振った」とアピールしたので球審は一塁審判へ確認、一塁審判は振ったと感じていたが間延びの確認であったためノースイングと球審に合わせた。打者は一死、走者一塁のため打者席にいた。

2、ポイント:塁審がストライクの裁定に変更する場合があるから、打者、走者、野手を問わず、状況の変化に対応できるよう常に注意していなければならない。

3、ジェスチャー:
  ① 球審は投球に対して「ボール」を宣告した。
  ② ボールを持ち帰った捕手が球審に「振った」とアピール → 球審は一塁の方向に1~2歩踏み出して、左手で振ったか
   どうかを一塁塁審に聞く。“Did he Go?”
  ③ 一塁塁審は、振っていないと判断しセーフと同じ形で『ノー・スイング』“No,he didn’t go”と発声する。
 (振った場合は、アウトと同じ形で『スイング』“Yes he went!”と発声する)

4、適用規則: 審判員の裁定【8.02c原注2】
 ハーフスイングの際、球審がストライクと宣告しなかったときだけ、監督または捕手は、振ったか否かについて、塁審のアドバイスを受けるよう球審に要請することができる。球審は、このような要請があれば、塁審にその裁定を一任しなければならない。
塁審は、球審からの要請があれば、ただちに裁定を下す。このようにして下された塁審の裁定は最終のものである。
 ハーフスイングについて、監督または捕手が前記の要請を行なってもボールインプレイであり、塁審がストライクの裁定に変更する場合があるから、打者、走者、野手を問わず、状況の変化に対応できるよう常に注意していなければならない。
ハーフスイングの要請の期限を、アピールの規定に合わせて明記された。なお、投球に続いて、たとえば、捕手が盗塁を刺そうとして二塁に送球したとか、あるいは飛び出した走者を刺そうとして塁に送球するプレイは、投球に続く一連のプレイだからアピール消滅のプレイには当たらず、その直後にチェックスイングの要請をすることは可能である。しかし、ボールが一旦投手のもとに戻り、投手がプレイをしてしまうなど、アピール権が消滅するような状況になれば、もうチェックスイングの要請はできない。

5、場内または伝令への説明
  特になし

1、状況:

二死、走者二塁・三塁、右打者のカウント2B-2S、次のショートバウンド投球に対しハーフスイング、投球はバックネットまで転がり走者はそれぞれ本塁、三塁へ進塁した。ボールを持ち帰った捕手が球審に「振った」とアピールしたので球審は一塁審判へ確認、一塁審判は振ったと判断し『スイング』と発声した。打者は打者席にいたので捕手がタッグして球審は『アウト』を宣告した。得点なしで試合を再開した。

2、ポイント:

塁審がストライクの裁定に変更する場合があるから、打者、走者、野手を問わず、状況の変化に対応できるよう常に注意していなければならない。

3、ジェスチャー:

① 球審は投球に対して「ボール」を宣告した。

② ボールを持ち帰った捕手が球審に「振った」とアピール → 球審は一塁の方向に1~2歩踏み出して、左手で振ったかどうかを一塁塁審に聞く。“Did he Go?”

③ 一塁塁審は、振ったと判断しアウトと同じ形で『スイング』“Yes he went!”と発声する。

④ 捕手が打者にタッグしたので、球審は『アウト』を宣告する。

⑤ 次に、球審は、公式記録員に向かって頭上で腕を大きく交差させながら、 『ノー・スコア』『ノ・スコア』 “ No scores !” “ No scores !”と明示する。

 ◇ アンパイア上の注意(自発的なストライク)

ハーフスイングの時、捕手が投球を取り損なって打者走者が一塁に走る権利がある状況では、塁審への要請は守備側からの要請を待つことなく即座に行わなければならない。

しかし、要請が即座に行われなかったとしても、当該審判が球審の宣告をひっくり返すことになるのであれば、当該審判はストライクの宣告を直ちに自発的に行わなければならない。こうすることで打者走者は一塁の走ることができる。

4、適用規則:審判員の裁定【8.02c原注2】アンパイア上の注意

ハーフスイングの際、球審がストライクと宣告しなかったときだけ、監督または捕手は、振ったか否かについて、塁審のアドバイスを受けるよう球審に要請することができる。球審は、このような要請があれば、塁審にその裁定を一任しなければならない。
塁審は、球審からの要請があれば、ただちに裁定を下す。このようにして下された塁審の裁定は最終のものである。

ハーフスイングについて、監督または捕手が前記の要請を行なってもボールインプレイであり、塁審がストライクの裁定に変更する場合があるから、打者、走者、野手を問わず、状況の変化に対応できるよう常に注意していなければならない。

ハーフスイングの要請の期限を、アピールの規定に合わせて明記された。なお、投球に続いて、たとえば、捕手が盗塁を刺そうとして二塁に送球したとか、あるいは飛び出した走者を刺そうとして塁に送球するプレイは、投球に続く一連のプレイだからアピール消滅のプレイには当たらず、その直後にチェックスイングの要請をすることは可能である。しかし、ボールが一旦投手のもとに戻り、投手がプレイをしてしまうなど、アピール権が消滅するような状況になれば、もうチェックスイングの要請はできない。

5、場内または伝令への説明
  特になし

 ◇ チェックスイングの例

例1)状況:一死、走者一塁、カウント3B-1S、投球時に一塁走者が盗塁し打者はハーフスイングした。球審は、「ボール」(ボールフォア)を宣告したが、捕手は二塁に送球し一塁走者は二塁に到達する前にタッグされた。(二塁塁審確認)

  ジェスチャー:二塁塁審は、四球だから最初はアウトともセーフとも裁定してはならない。

捕手からの要請によりストライクが裁定されたら、二塁塁審は最初の裁定に基づいてアウトやセーフを宣告しなければならない。

例2)状況: 例1で二塁塁審は誤ってアウトを宣告してしまった。その後、ハーフスイングの要請があり当該審判は「ノースイング」を宣告した。走者はアウトと思って、塁を離れてしまい、ふたたび野手にタッグされた。

ジェスチャー:走者は、審判員がアウトを宣告したので塁を離れたわけだから、走者は二塁ベースに戻すべきである。これは正すことのできる審判員のエラーである。

16オブストラクション (1)

1、状況:

ライト前にヒット、前進守備をしていた右翼手は打者走者を一塁でアウトにしようと送球した。打者走者は一塁をカバーしようとした投手がファールラインをまたいでファールエリアに出ようとしたので減速してフォースアウトとなった。

2、ポイント:

打者走者が一塁に到達する前に走塁を妨害されるケースは、概して三つのケースがある。ケースによって、必ずしも即座に“タイム”にはならず、また打者走者に一塁が与えられるわけではないということである。

3、ジェスチャー:本事例のケース

① 球審が一塁でのフォースアウトを確認 → 球審は前方に進み出て大きく『タイム』 を宣告し、他の審判員も『タイム』を同調する。

② 球審は妨害した投手を右手で指さし『オブストラクション』“ That’s obstruction !”を宣告する。(1項扱い)

③ 次に打者走者を右手で指さして『打者走者、一塁へ』 “ You, first base!”と指示する。

◇ その他のケース

ケース1:本ケースで右翼手がボールをはじいたため、二塁へ送球した場合

① 球審は投手の走塁妨害を確認 → 球審は妨害した投手を右手で指さし『オブストラクション』“ That’s obstruction !”を宣告する。(2項扱い)(ボールインプレイの状態は続く)

② プレイが一段落した(二塁への送球を野手が確保した) → 打者走者が一塁に到達していない場合、球審は前方に進み出て大きく『タイム』 を宣告し、他の審判員も『タイム』を同調する。

③ 次に打者走者を右手で指さして『打者走者、一塁へ』 “ You, first base!”と指示する。
(他の走者はもしオブストラクションがなかったら達したであろう塁に進塁できる。

ケース2:打者走者が外野へのヒットを打ったときに、一塁に到達する前に走塁を妨げられた。

① 該当審判員は発生した地点を右手でポイントして『オブストラクション』“ That’s obstruction !”を宣告する。(2項扱い)プレイは一段落するまで継続する。

② 該当審判員は前方に進み出て大きく『タイム』 を宣告し、他の審判員も『タイム』を同調する。

③ 必要なら4人で協議しオブストラクションのペナルティの措置をとる。
(飛球が捕らえられたら打者走者はアウトである。もし打球が捕らえられずにフェアとなった場合、打者走者は必ず最低一塁は与えられる。)

ケース3:打者走者が内野へのポップフライまたはライナーを打ったときに、一塁に到達する前に走塁を妨げられた。

オブストラクションが発生した地点をポイントし、審判員は“ザッツ・オブストラクション”とコールする。しかし、ボールはインプレイの状態に置く。もしポップフライまたはライナーが捕らえられれば打者走者はアウトになる。しかし、それを落とした場合(フェアボール)かつこのときまだ打者走者が一塁に達していなかった場合は、“タイム”がコールされ、打者走者には一塁が与えられる(6.01h1)。他の走者はもしオブストラクションがなかったら達したであろう塁に進塁できる。一方、飛球を落としたとき、打者走者が明らかに一塁ベースに到達するか、回っていた場合、プレイはそのまま続けられ、プレイが一段落してから必要ならオブストラクションを取り除く措置がとられる(このケースは、(2)項に該当する)。

4、適用規則:オブストラクション【6.01h1】

走塁を妨げられた走者に対してプレイが行なわれている場合、または打者走者が一塁に触れる前にその走塁を妨げられた場合には、ボールデッドとし、塁上の各走者はオブストラクションがなければ達しただろうと審判員が推定する塁まで、アウトのおそれなく進塁することが許される。

5、場内または伝令への説明

   打者走者の一塁への走塁を投手が妨害したのでオブストラクションを適用し打者走者に一塁を与えます。

17故意落球 (1)

1、状況

0OUT走者1・2塁、打者バント(小フライ)を投手と三塁手が取りに来て、投手がどうにか捕球しようとしたがグラブの土手に打球があたりフィールドに落ちた。(意図的に落としたものではなく自然のプレイで!?容易にとれるかどうかの判断はどこで!)

投手は落ちたボールを三塁へ送球したが、三塁手も打球処理に来ていたので三塁ベース上には野手がいない状態なので、送球はファールエリアを転々としている。その時

・球審が「タイム」宣告【宣告時期は適切か、他の審判は同調し進行中のプレイを止めたか】

・二塁走者は本塁へ、一塁走者は三塁へ、打者走者は一塁へと走っている状況

・審判四人で協議【協議の理由は?】

・結論:故意落球を適用して打者アウト、走者1・2塁に戻した

 【“ 通常の捕球体勢で、打球を落としたか否か”である程度判定できます。野手がダイビングした態勢など(飛び込んだり、タフな捕り方を試みている場合)で故意落球を宣告するのは、非常に難しいし説得力に欠けます。】

2、ポイント

MLB Umpires manual2019 項目番号30 RULE5.09a(12)

RULE5.09a(12)【日本語】

ノーアウトまたはワンアウトで、走者一塁、一・二塁、一・三塁または満塁のとき、内野手がフェアの飛球またはライナーを故意に落とした場合、打者にはアウトが宣告され、ボールデッドとなって、走者の進塁は認められない。(5.09a12)

容易に捕球できるはずの飛球またはライナーを、内野手が地面に触れる前に片手または両手で現実にボールに触れて、故意に落とした場合に、この規則が適用され、内野手が打球に触れないでこれを地上に落としたときには、打者はアウトにはならない。

また、投手、捕手および外野手が、内野で守備した場合は、内野手と同様に扱う。なお、あらかじめ外野に位置していた内野手は除かれる。

MLB Umpires manual2019 項目番号30【日本語訳要旨】

 注意すべき事項 

・内野手が触れないでフェアボールまたはライナーを処理するときは宣言されない。

・インフィールドフライのときは適用されない。

内野手がダブルプレイ状況を作るために、ランナーが投球時に占有したベースに戻ろうとしているとき、彼が(内野手が)故意に(意図的に)落とすならば、審判はすかさず「タイム」とコールしなければならない。その後、打者アウト、走者を投球当時の塁に戻す。

3、審判員の宣告方法

(キャンプゲームマニュアル9(1)走者1塁でバント想定 2013年に宣告方法を変更した。(米国マニュアルに合わせた)旧は③④①②⑤)

  • 投手(内野手)が落球 → 当該審判員は、前方に進み出て大きく『タイム』
  • 他の審判員も『タイム』
  • 当該審判員は、投手(内野手)を指さして『故意落球』 “That’s an intentionally dropped ball!”
  • 次に、バッターに対し『バッター、アウト』“Batter is out!”
  • 次に、1塁走者を指さして『1塁走者、1塁へ』“You, back to first!” と指示

4、参考

日本における規則変遷(故意落球)

規則6.05(Ⅼ)(注8)【新5.09a(12)】の故意落球の規定が適用されるのは、内野手に限られることになったのは〝公認野球規則〟では、一九七六年からであるということについては「米国改正ルールの採用手順」のなかで触れておいた。

無死または一死で、走者一塁、一・二塁、一・三塁、一・二・三塁(満塁)という条件で、フェアの飛球または直球(ライナー)に内野手が、片手または両手を触れてから、故意に落とした場合には、打者はアウトになるというのが、現在の規定だ。ボールデッドとなり、走者の進塁は認められないというのも、一九七六年以降の新しい規定だ。

もともとこのルールは、インフィールドフライの規定と同じように、守備側が併殺(ダブルプレイ)を容易に完成させるのを防ぐ目的で設けられたものだ。外野手が故意落球した場合も打者はアウトという規定が加えられたのは、一九三九年のことだが、以来、内外野手を問わず、無死か一死で走者が一塁にいさえすれば、飛球(バントの飛球も含む)でも直球(ライナー)でも、打球に触れてから故意に落とした場合に適用されてきた。打者はアウトになるが、塁上の走者は〝リタッチ〟しないでも、アウトになる危険を承知でなら、進塁することもできた。これが何故、内野手だけに限定されたのか、その理由は明らかにされていないが、現在のように改められたわけだ。同時に、ボールデッドとなり、各走者は進塁できないことに変わった。

故意落球が宣告されてもホールインプレイだったのが、ボールデッドに変わった理由は、これも明らかにされているわけではないが、大体想像はつく。一例をあげてみると、走者一塁で打者のバントが投手前の小飛球になったとする。投手は前進してグラブに一度打球をおさめたが、一塁走者が帰塁しようとするのを見て故意に地上に落とした。ここで球審なら球審がいち早く「打者アウト」を宣告すればなんでもないのだが、その宣告がおくれるか、あるいは一塁走者に聞こえなかったとすると、一塁走者はあわてて二塁へ進む。守備側も球審の宣告がおくれるか、あるいは宣告がわからなかったとしてもボールインプレイだから二塁へ送球する。遊撃手が一塁走者に触球する。二塁塁審が球審の宣告に気づかず、アウトを宣告したとする。こんなときは必ずもめる。攻撃側は「故意落球の宣告が早ければ走者は二塁へ走らなかった」と抗議するだろう。これがボールデッドだったら、球審の宣告後のことは、すべて無効、一塁走者のアウトを取り消して、一塁へ帰すという処置がとれることになる。ボールインプレイからボールデッドに変えたのは、こんな埋由なのだろう。

とにかく、飛球を故意に落球したことで生まれる混乱は、これで完全に避けられることになったわけである。

故意かどうかを判断する基準は【付記】(注8参照)に出ている。内野手が打球に触れないで落としたときには、故意であっても、打者はアウトにならないと規定してあるのがそれだ。ほかに判定の基準になるのは、規則本文の「内野手」という字句だ。内野手という条件から考えられるのは、内野フライ、内野手が容易に捕球できるものに限られるということである。

内野手が容易に捕球できるフライに、一度片手または両手を触れて捕球すると見せかけて、地上に落としたのが故意落球ということになる。これでもわかるように、捕球が容易であるかどうかを判断するには、その飛球に最も近い審判員が最適だ。故意落球が行なわれたときには、その飛球に最も近い審判員があらかじめ申し合わせておいたサインで球審に知らせ、球審はサインを見たら直ちに打者アウトを宣告するのが理想的なアンパイアリングといえる。

【付記】に、「インフィールドフライの規則が適用された場合は、このかぎりではない」と但し書きがついているが、これは無死または一死で、走者一・二塁、一・二・三塁の場合に、内野飛球(バントの飛球を除く)があがったときには、内野手が捕球してもしなくても、打者はアウトになるということを念を押しているにすぎない。

なお、故意落球の条文には、「内野手が」とだけしか書いてないが、投手、捕手、それに外野手が、内野飛球に対して内野で守備したときは(外野手なら内野に走ってきて)、内野手と同様に取り扱うことになっている(公認野球規則にもその旨の注がある)。

Category: 17故意落球

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