過去、石川県で発生した事例を紹介します。審判員の皆さんはどう措置するか⁉  PDF一覧版


以下は公認野球規則、審判マニュアル、高校生のための野球規則のABC、競技者必携、その他文献の事例集をまとめたものです。2024年公認野球規則に適合しているかの検証は現在進行中です。

03打撃妨害 (9)

措置:プレイが止まったらただちに打撃妨害の処置はとられるので通常は守備側がアピールする時間はないが、しかし守備側がその処置の前にアピールをすることがあれば審判員はそのアピールを受けざるを得ないと考える。

打撃妨害のペナルティの処置がとられた後は、走者は元の塁に立っているので、仮に離塁が早かったとしても、その違反は無視され、もはや踏み直しの必要はなく、またそれに対する守備側のアピールも認められない。

なお、プレイを生かすことを選択した場合は、「得点に至ったプレイ」を選択したことを意味し、もしそのプレイにアピールのリスクがあってもそれを承知の上で攻撃側は選択したことになる。離塁が早かったという事実は、打撃妨害の処置をとられたからといって消えるものではない。したがって、仮に離塁が早かったときにアピールがあれば走者はアウトとなって得点は認められないことになる。審判員が打撃妨害の処置をとったことで守備側のアピールの機会を封じてしまうのは合理性があるとは言えず、守備側にとっては納得のいかない処置となる。(6.01 (c)、5.09(c)(1))

Category: 03打撃妨害

措置:打撃妨害の場合、攻撃側の選択権が残るので、一塁走者の二塁でのアウトの時点ではタイムはかけられず、プレイが落ち着いてからタイムとなって打撃妨害の処置をとり、攻撃側の選択権を待つ。つまりワンアウト走者満塁をとるか、プレイを生かし、ツーアウト走者二塁、得点1をとるかということになる。また、この状況が9回裏で起きれば、実際のゲームでは試合終了となるであろうが、理屈からいけば上記の処置となる。

Category: 03打撃妨害

措置:得点は認められない。なぜなら、妨害にもかかわらずプレイが続けられたときには、攻撃側のアドバンテージが認められるが、例題のように、捕手が捕球をしてしまえば、その時点でプレイは終わったとみなされ、そこでボールデッドとなる。したがって、捕手の悪送球およびその後のプレイは無効となり、規則5.06(b)⑶(D)により二塁走者は三塁へ、打者は打撃妨害で一塁へ進み、ワンアウト走者ー・三塁で試合再開となる。

Category: 03打撃妨害

措置:打撃妨害で打者を一塁に進め、走者一・二塁で試合再開か、あるいはワンアウ卜走者三塁で試合再開か、攻撃側の監督に選択権がある。(5.05 (b)(3)、同[原注]②)

Category: 03打撃妨害

措置:打者は打撃妨害で一塁へ、盗塁の企てがあった二塁走者は三塁へ。ワンアウト走者ー・三塁で試合再開となる(5.06 (b)(3)(D))。二塁走者は記録上盗塁となる。

Category: 03打撃妨害

措置:打者は打撃妨害で一塁へ、ワンアウト走者ー・ニ塁で試合再開となる(5.05 (b)(3)、6.01 (c))

Category: 03打撃妨害

措置:捕手の妨害(打撃妨害)にもかかわらずプレイが続けられたときは、攻撃側の監督は常にペナルテイをとるか、プレイを生かすかの選択権を有する。空振りでも間違いなく捕手の妨害に当たる。したがって、攻撃側の監督は①②いずれかを選択できる。

25.打撃妨害と空振り 規則5.05 (b)(3)、6.01(c)の「その他」の解釈

 

Category: 03打撃妨害

措置:まず空振りでも捕手の打撃妨害は成立する。つぎに、打撃妨害+振り逃げ+捕手後逸のケースも「その他」に含まれるので、捕手が後逸して、打者が振り逃げで一塁に生き、他の走者も1個進塁していれば、妨害はなかったものとしてプレイは続けられる。

Category: 03打撃妨害

1、状況:

一死2・3塁、打者の振ったバットが捕手のミットに当たったが、3塁への緩いゴロとなった。3塁手は捕球後3塁走者を目でけん制しながら1塁へ送球したが、ショートバウンドし一塁手が捕球できずにダイヤモンド内に転がった。これを見た3塁走者は本塁を駆け抜けたが、2塁走者は3塁に進めなかった。
球審は、選択プレイであることをベンチに向かって知らせたが、監督の回答が無かったので規則どおりに進めた。

2、ポイント:

打撃妨害(インターフェアランス)にもかかわらずプレイが進行している場合はプレイを継続させなければならない。なぜならば監督はこのプレイを受け入れることを選択することができるからである。

3、ジェスチャー:

① 捕手が打者を妨害 → 球審は、捕手を右手で指さして 『インターフェアランス』 ” That’s interference !” を宣告する。(頭上で左手甲を右手で二三度たたく)
② プレイが一段落した時点で(二塁走者が進塁していないことを確認して)球審は前方に進み出て大きく『タイム』、他の審判員も『タイム』を同調する。
③ 球審は、再度捕手を右手で指さして 『インターフェアランス』 ” That’s interference !” を宣告する。(頭上で左手甲を右手で二三度たたく)
④ 先ずは、打撃妨害の処置(一死満塁)をとる。
⑤ 球審は三塁走者を右手で指さして『3塁走者、3塁へ』“ You, back to third !”と指示する。次に、打者走者を右手で指さして『バッター、1塁へ』 “ You, first base !”と指示する。
⑥ 公式記録員に向かって左手の甲を右手でたたき、打撃妨害があったことを知らせます。
⑦ このとき、攻撃側の監督がプレイを生かすことを申し出る場合があります。そのときは、一死、走者1塁2塁・得点1とします。
⑧ 監督からの申し出がないときは、最初の処置のとおり、一死、走者満塁で試合を再開します。

◇ このケースではありませんが、塁上の走者が盗塁を企てていた場合は、最初にその走者に1個の塁を与える処置をとります。

4、適用規則: 打撃妨害【5.05b3、6.01c】

捕手またはその他の野手が、打者を妨害(インターフェア)した場合、打者は走者となり、アウトにされるおそれなく、安全に一塁が与えられる。(ただし、打者が一塁に進んで、これに触れることを条件とする)

しかし、妨害にもかかわらずプレイが続けられたときには、攻撃側チームの監督は、そのプレイが終わってからただちに、妨害行為に対するペナルティの代わりに、そのプレイを生かす旨を球審に通告することができる。

ただし、妨害にもかかわらず、打者が安打、失策、四球、死球、その他で一塁に達し、しかも他の全走者が少なくとも1個の塁を進んだときは、妨害とは関係なく、プレイは続けられる。

5、場内または伝令への説明

捕手の打撃妨害に対し、攻撃側監督からプレイを生かす申し出がなかったので、一  死満塁で再開いたします。

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