過去、石川県で発生した事例を紹介します。審判員の皆さんはどう措置するか⁉  PDF一覧版


以下は公認野球規則、審判マニュアル、高校生のための野球規則のABC、競技者必携、その他文献の事例集をまとめたものです。2024年公認野球規則に適合しているかの検証は現在進行中です。

07走者の守備妨害 (29)

措置:走者は明らかにダブルプレイを防ぐ目的で故意に野手を妨害したので、一塁走者および打者走者ともアウトが宣告される。

故意の妨害 

妨害行為かどうか、審判員は走者にその意図があったかどうかで判断する。もし審判員が、走者が明らかに併殺を防ぐ意図で野手を妨害したと判断すれば、その走者と打者走者をアウトにする。そうでない場合は、走者だけがアウトになる。しかし、すでにアウトになった走者が守備を妨害した場合は、対象となった走者にアウ卜を宣告する。(6.01 (a)(5))    

規則5.09 (a) (13)、5.09(b) (3)、6.01 (a) (5)、6.01(j)、アマチュア内規⑩参照

措置:走者は明らかにダブルプレイを防ぐ目的で故意に野手を妨害しているので、打者走者も走者の妨害行為でアウトが宣告される。走者は、一塁、二塁にそれぞれ戻る。このケースで、走者が二塁でアウトにならなかった場合(たとえば野手のオフ・ザ・バッグ)でかつ走者が例題のように故意に妨害したような場合、その場合でもその走者および打者走者ともにアウトが宣告される。

故意の妨害 規則5.09 (a) (13)、5.09(b) (3)、6.01 (a) (5)、6.01(j)、アマチュア内規⑩参照

妨害行為かどうか、審判員は走者にその意図があったかどうかで判断する。もし審判員が、走者が明らかに併殺を防ぐ意図で野手を妨害したと判断すれば、その走者と打者走者をアウトにする。そうでない場合は、走者だけがアウトになる。しかし、すでにアウトになった走者が守備を妨害した場合は、対象となった走者にアウ卜を宣告する。(6.01 (a)(5))    

措置:一塁走者は明らかにダブルプレイを防ぐ目的で故意に野手を妨害しているので、一塁走者はもちろん打者走者もアウトになる。三塁走者は三塁に戻る。

故意の妨害 規則5.09 (a) (13)、5.09(b) (3)、6.01 (a) (5)、6.01(j)、アマチュア内規⑩参照

措置:二塁走者は明らかにダブルプレイを防ぐ目的で故意に野手を妨害しているので、二塁走者はもちろん打者走者もアウトとなる。走者は、ー・三塁に戻る。

故意の妨害 規則5.09 (a) (13)、5.09(b) (3)、6.01 (a) (5)、6.01(j)、アマチュア内規⑩参照

措置:得点したばかりの走者の妨害となって、守備の対象になった二塁走者はアウ卜を宣告される。

得点したばかりの走者の妨害

規則6.01 (a)(5)アウトになったばかりの打者または走者、あるいは得点したばかりの走者が、味方の走者に対する野手の次の行動を阻止するか、あるいは妨げた場合は、その走者は、味方のプレーヤーが相手の守備を妨害したものとして、アウトを宣告される。

措置:例題144と異なり、ツーアウトの場合は状況が変わってくる。本塁を踏んだ三塁走者は、まだ「得点したばかりの走者」とはいえず、厳密には「仮に得点したばかりの走者」となり、「得点したばかりの走者の妨害」ではなく、「味方のプレーヤーの妨害」によって、打者走者にアウトが宣告される。したがって、ツーアウトで、打者走者が一塁に達するまでのアウトだから、規則5.08 (a)[例外]および同(1)によって、得点は記録されないことになる。

措置:規則6.01 (a)(5)の「得点したばかりの走者」の妨害に当たり、守備の対象になった打者走者がアウトを宣告され、得点1、ツーアウト走者なしで試合再開となる。

得点したばかりの走者の妨害

規則6.01 (a)(5)アウトになったばかりの打者または走者、あるいは得点したばかりの走者が、味方の走者に対する野手の次の行動を阻止するか、あるいは妨げた場合は、その走者は、味方のプレーヤーが相手の守備を妨害したものとして、アウトを宣告される。

措置:


打球は技術的には野手を通過していないが、野手が守備する機会を持ちながらそれを選択しなかったので、そのままボールはインプレイである。走者はこの場合アウトにはならない。

次の場合を除き、故意ではなく打球に当たった走者はアウトとなる。

(1)ボールが内野手にすでに触れた場合

(2)ボールが内野手を通過(すなわち内野手の股間または守備しようとした内野手の側方を通過)し、かつ他の内野手が守備する機会がなかった場合

また、走者は、たとえボールが野手に触れて進路が変わったとしても、打球に対して守備しようとしている野手を避けねばならない。

措置:走者はアウト。ボールデッドとなって、打者走者には一塁が与えられる。打球に触れたとき、走者がベースについていたかどうかは関係ない。(例外は、ベースについていて走者がインフィールドフライに触れたときである)。(定義25 [問答])

措置:一塁走者はフェアの打球に触れたのでアウト。打者走者には一塁が与えられる。(2019年までは、「打球は内野手を通過したとはみなされない。したがって、内野手を通過していないフェアの打球に触れた」という理由で走者をアウトとしていた。)

2020年の改正は、「走者が、フェアボールに、フェア地域で触れた場合」は原則として、すべてアウトであることを明確にしたものだ。打球が内野手を通過したかどうかは問わないことになった。ただし、これには例外があり、それは、5.06(c)(6)(ボールデッド)および6.01 (a) (11)(走者の妨害)に記載されている、以下の二つのケースである。

a)いったん内野手(投手を含む)に触れたフェアボールに触れた場合。

b)1人の内野手(投手を除く)に触れないで、その股間または側方を通過したフェアボールに、すぐその後方で触れても、この打球に対して、他のいずれの内野手も守備する機会がなかったと審判員が判断した場合。

措置:妨害が宣告され、一塁走者はアウトになる。進路が変わったとはいえ、このケースはまだ打球であり、走者は野手を避けねばならない。打者走者には一塁が与えられる。

打球がいずれかの内野手(投手を含む)に触れた(あるいは触れて進路が変わった)後に、その打球が偶然走者に触れた場合、たとえ他の内野手に守備の機会があっても、ボールインプレイである。(5.06 (c)(6)、5.09(b)⑺、6.01 (a)(11))

この理由は、走者は走塁中に進路が変わった打球を避けることは求められていないので、その打球に触れたことでアウトにすべきではないからである。もちろん、内野手に触れて進路が変わった後でも、走者が故意に打球の進路を変えたり、避けられたにも拘らず打球に触れた場合、走者は故意の妨害とみなされる。打球が内野手によって進路が変わったことで走者が故意に妨害しても良いと言うことにはならない。(6.01 (a)(11))

はじいた打球を処理しようとしている野手を妨害した場合は別である。特に、打球が内野手によって進路が変わり、他の内野手がその打球に対してプレイをしている場合は走者は野手を避けねばならない。もし打球が他の野手に触れていたとしても、走者がプレイをしている野手を妨害した場合は、走者は5.09 (b)(3)によってアウトにされる場合もある。ルール上、打球に対してプレイしている野手が優先である。(5.09(b)⑺[注1])

措置:一塁走者はアウトではない。ボールはインプレイである(故意による妨害ではない場合)。次のプレイ140と比較すること。

打球がいずれかの内野手(投手を含む)に触れた(あるいは触れて進路が変わった)後に、その打球が偶然走者に触れた場合、たとえ他の内野手に守備の機会があっても、ボールインプレイである。(5.06 (c)(6)、5.09(b)⑺、6.01 (a)(11))

この理由は、走者は走塁中に進路が変わった打球を避けることは求められていないので、その打球に触れたことでアウトにすべきではないからである。もちろん、内野手に触れて進路が変わった後でも、走者が故意に打球の進路を変えたり、避けられたにも拘らず打球に触れた場合、走者は故意の妨害とみなされる。打球が内野手によって進路が変わったことで走者が故意に妨害しても良いと言うことにはならない。(6.01 (a)(11))

措置:二塁走者はアウトにはならす、ボールインプレイである(故意ではない場合)。もし走者に触れなかったら遊撃手は守備ができたであろうが、打球は最初の野手に触れて進路が変わったので、走者には責めがない。

打球がいずれかの内野手(投手を含む)に触れた(あるいは触れて進路が変わった)後に、その打球が偶然走者に触れた場合、たとえ他の内野手に守備の機会があっても、ボールインプレイである。(5.06 (c)(6)、5.09(b)⑺、6.01 (a)(11))

この理由は、走者は走塁中に進路が変わった打球を避けることは求められていないので、その打球に触れたことでアウトにすべきではないからである。もちろん、内野手に触れて進路が変わった後でも、走者が故意に打球の進路を変えたり、避けられたにも拘らず打球に触れた場合、走者は故意の妨害とみなされる。打球が内野手によって進路が変わったことで走者が故意に妨害しても良いと言うことにはならない。(6.01 (a)(11))

措置:(a)のケースでは、二塁走者はアウト。打球は三塁手の股間を通過したが、他の野手が守備する機会があった。
(b)のケースでは、インプレイの状態におかれる。打球は三塁手の股間を通過し、他の野手も守備する機会がなかった。

2020年の改正は、「走者が、フェアボールに、フェア地域で触れた場合」は原則として、すべてアウトであることを明確にしたものだ。打球が内野手を通過したかどうかは問わないことになった。ただし、これには例外があり、それは、5.06(c)(6)(ボールデッド)および6.01 (a) (11)(走者の妨害)に記載されている、以下の二つのケースである。

a)いったん内野手(投手を含む)に触れたフェアボールに触れた場合。

b)1人の内野手(投手を除く)に触れないで、その股間または側方を通過したフェアボールに、すぐその後方で触れても、この打球に対して、他のいずれの内野手も守備する機会がなかったと審判員が判断した場合。

措置:(a) (b)いずれのケースも、例外規定に該当しないので、フェアの打球に、フェア地域で触れたという理由で、二塁走者にはアウトが宣告される。

2020年の改正は、「走者が、フェアボールに、フェア地域で触れた場合」は原則として、すべてアウトであることを明確にしたものだ。打球が内野手を通過したかどうかは問わないことになった。ただし、これには例外があり、それは、5.06(c)(6)(ボールデッド)および6.01 (a) (11)(走者の妨害)に記載されている、以下の二つのケースである。

a)いったん内野手(投手を含む)に触れたフェアボールに触れた場合。

b)1人の内野手(投手を除く)に触れないで、その股間または側方を通過したフェアボールに、すぐその後方で触れても、この打球に対して、他のいずれの内野手も守備する機会がなかったと審判員が判断した場合。

措置:このケースは、一塁手の“側方”を通過した打球とはみなされない。2つの例外規定には当たらないので、フェアの打球に、フェア地域で触れたという理由で走者にはアウトが宣告され、打者走者には一塁が与えられる。

2020年の改正は、「走者が、フェアボールに、フェア地域で触れた場合」は原則として、すべてアウトであることを明確にしたものだ。打球が内野手を通過したかどうかは問わないことになった。ただし、これには例外があり、それは、5.06(c)(6)(ボールデッド)および6.01 (a) (11)(走者の妨害)に記載されている、以下の二つのケースである。

a)いったん内野手(投手を含む)に触れたフェアボールに触れた場合。

b)1人の内野手(投手を除く)に触れないで、その股間または側方を通過したフェアボールに、すぐその後方で触れても、この打球に対して、他のいずれの内野手も守備する機会がなかったと審判員が判断した場合。

措置:走者は、内野手(投手を含む)に触れておらず、また内野手の股間、側方を通過したのでもない打球にフェア地域で触れたことによりアウトが宣告される。打者走者は一塁へ、一塁走者は押し出されて二塁が与えられ、三塁走者は三塁に戻されて、1アウト満塁で試合が再開される。

措置:二塁走者をアウトにする。

この例題の回答(フェアの打球が走者に触れた場合の解釈)については、次の2通りのものがあり、MLBのアンパイアでも意見が分かれていたようであった。

①5.09(b)⑺(2018年版OBR)に基づき、“内野手”を通過した(しかも“内野手”に触れていない)フェアボールに、フェア地域で触れた場合に該当するので、走者はアウトにならずボールインプレイとする(日本ではこの解釈をとっていた)。

②6.01 (a) (11)に基づき、“野手”(これは“内野手”だけではない)に触れていないフェアボールが、フェア地域で走者に触れた場合に該当するので、走者はアウトとなる。

そして、2019年版OBRでは5.09(b) (7)が次のように改正された。

He is touched by a fair ball in fair territory before the ball has gone through, or by, an infielder and no other infielder has a chance to make a play on the ball.(以下省略)

これを直訳すると、「走者が、1人の内野手の股間または側方を通過する前で、かつ他のいずれの内野手も守備する機会がないフェアボールに、フェア地域で触れた場合。」となる。この改正は、上記例題の②の解釈を明確にするためのものであるとの情報から、2020年1月のプロ ・アマ合同野球規則委員会では、シンプルに次のように改正することとした。

5.09(b)(7):走者が、フェアボールに、フェア地域で触れた場合。(5.06c6、6.01a11参照)

「走者が、フェアボールに、フェア地域で触れた場合、走者はアウトになる。」という原則のみを書き、“touch an infielder”(いったん内野手(投手を含む)に触れたフェアボールに触れた場合)がOBR5.09(b)⑺から削除されたことを反映し、5.06(c) (6)及び6.01 (a) (11)を合わせ読むことにより理解するという考え方をとった。

また、関連規則として、以下の3項目も2020年に改正された。

(1)5.05(a)⑷の改正

5.05(a) (4)末尾に(  )書きを追加する。(本文には変更なし)

野手(投手を除く)を通過したか、または野手(投手を含む)に触れたフェアボールがフェア地域で審判員または走者に触れた場合。(走者については、6.01(a)(11)参照)

(2) 5.09(b) (7)【注2】①②の改正

5.09(b)⑺【注2】の①の冒頭および②の全文を削除する。 (点線部を削除)

内野手を通過する前に、一塁に触れて反転したフェアボールに、走者がフェア地域で触れた場合、その走者はアウトになり、ボールデッドとなる。

内野手を通過した直後に、塁に触れて反転したフェアボールに、走者がその内野手の直後のフェア地域で触れた場合、この打球に対して他のいずれの内野手も守備する機会がなかった場合に限り、打球に触れたという理由でアウトにはならない。

(3)補則「ボールデッドの際の走者の帰塁に関する処置」(1)(e)(2)の改正

(1)(e)(2)本文を次のように改める。(下線部を改正)

フェアボールが、内野手(投手を含む)に触れる前に、フェア地域で走者または審判員に触れた場合。または、フェアボールが、内野手(投手を除く)を通過する前に、フェア地域で審判員に触れた場合。

2020年の改正は、「走者が、フェアボールに、フェア地域で触れた場合」は原則として、すべてアウトであることを明確にしたものだ。打球が内野手を通過したかどうかは問わないことになった。ただし、これには例外があり、それは、5.06(c)(6)(ボールデッド)および6.01 (a) (11)(走者の妨害)に記載されている、以下の二つのケースである。

a)いったん内野手(投手を含む)に触れたフェアボールに触れた場合。

b)1人の内野手(投手を除く)に触れないで、その股間または側方を通過したフェアボールに、すぐその後方で触れても、この打球に対して、他のいずれの内野手も守備する機会がなかったと審判員が判断した場合。

打球がいずれかの内野手(投手を含む)に触れた(あるいは触れて進路が変わった)後に、その打球が偶然走者に触れた場合、たとえ他の内野手に守備の機会があっても、ボールインプレイである。(5.06 (c)(6)、5.09(b)⑺、6.01 (a)(11))

この理由は、走者は走塁中に進路が変わった打球を避けることは求められていないので、その打球に触れたことでアウトにすべきではないからである。もちろん、内野手に触れて進路が変わった後でも、走者が故意に打球の進路を変えたり、避けられたにも拘らず打球に触れた場合、走者は故意の妨害とみなされる。打球が内野手によって進路が変わったことで走者が故意に妨害しても良いと言うことにはならない。(6.01 (a)(11))

はじいた打球を処理しようとしている野手を妨害した場合は別である。特に、打球が内野手によって進路が変わり、他の内野手がその打球に対してプレイをしている場合は走者は野手を避けねばならない。もし打球が他の野手に触れていたとしても、走者がプレイをしている野手を妨害した場合は、走者は5.09 (b)(3)によってアウトにされる場合もある。ルール上、打球に対してプレイしている野手が優先である。(5.09(b)⑺[注1])

一方、打球が野手(投手を除く)の股間または側方を野手に触れずに通過し、その直後その内野手の後ろで走者に触れた場合、審判員はその打球に対して他の内野手が守備する機会があったかどうかを判断し、もしそうであれば走者にはアウトが宣告され、守備する機会がないと判断すれば打球はボールインプレイである。ボールインプレイの場合、審判員は両手を広げて“That’s nothing ! ”と発生し、ボールインプレイであることを両チームに知らせることが望ましい。

“フェアボールが内野手を通過し、そのすぐ後で走者に触れた” (6.01 (a) (11)および5.06 (c) (6))とは、打球が内野手の股間またはすぐ側方を通過し、その内野手のすぐ後ろで走者に触れた場合をいう。

“内野手の側方”とは、野手が一歩も動くことなく処理できる範囲のものをいう。

措置:守備の対象である一塁走者を、得点したばかりの走者の妨害でアウト(スリーアウト)にして、打者走者が—塁に到達していたかどうかに関係なく、(二塁走者の)得点を認める。一塁走者は、二塁を越えて三塁に向かったことでフォースの状態は消えており、このようにツーアウトでフォースアウトでない状態で、プレイの介在があった場合には、打者走者が一塁に達していなくても、規則5.08 (a)[例外]には該当せず、得点が認められる。(6.01(a)インターフェアに対するペナルティ、同[注]、6.01 (a) (5))

プレイの介在と得点の記録

ノーアウトまたはワンアウトのとき、本塁でのプレイで走者が得点した後(プレイの介在)に妨害が発生した場合、その走者の得点は認められる。

ツーアウトのとき、本塁でのプレイで走者が得点した後(プレイの介在)に妨害が発生した場合、得点の記録については次のように整理できる。

①得点が認められるのは、守備(あるいはアウト)の対象がフォースの状態でない走者のとき。

②得点が認められないのは、守備(あるいはアウト)の対象が打者走者またはフォースの状態にある走者のとき。

 措置:(a)のケースでは、二塁走者はアウト。打球は三塁手の股間を通過したが、他の野手が守備する機会があった。(b)のケースでは、インプレイの状態に置かれる。打球は三塁手の股間を通過し、他の野手も守備する機会がなかった。5.09(b)(7)2021改正

改正 「走者が、フェアボールにフェア地域で触れた場合」は原則として、すべてアウトであることを明確にしたものです。打球が内野手を通過したかどうかは問わないことになり、これまでのわれわれの規則解釈を変更するものです。ただし、これには例外があり、それは、5.06(c)(6)ボールデッドの項および6.01(a)(11)走者の妨害の項に記載されている、以下の二つのケースです。

・いったん内野手(投手を含む)に触れたフェアボールに触れた場合。

・1人の内野手(投手を除く)に触れないでその股間または側方を通過したフェアボールに、すぐその後方で触れても、この打球に対して、他のいずれの内野手も守備する機会がないと審判員が判断した場合。

この2つのケースは、いずれも守備側のミスした打球 (ボールに触れる、トンネルなど)まで避けることを走者に課すことはできないとの考え方から定められたものです。

措置:(a)(b)いずれのケースも、例外規則に該当しないフェアの打球にフェア地域で触れたので、二塁走者にはアウトが宣告される。5.09(b)(7)2021改正

例外があり、それは、5.06(c)(6)ボールデッドの項および6.01(a)(11)走者の妨害の項に記載されている、以下の二つのケースです。

・いったん内野手(投手を含む)に触れたフェアボールに触れた場合。

・1人の内野手(投手を除く)に触れないでその股間または側方を通過したフェアボールに、すぐその後方で触れても、この打球に対して、他のいずれの内野手も守備する機会がないと審判員が判断した場合。

この2つのケースは、いずれも守備側のミスした打球 (ボールに触れる、トンネルなど)まで避けることを走者に課すことはできないとの考え方から定められたものです。

措置:この場合は、一塁手のミスとは考えられない。2つの例外には当たらないので、打球に触れたという理由で走者にはアウトが宣告され、打者には一塁が与えられる。5.09(b)(7)2021改正

※内野手の側方とは、野手が一歩も動くことなく処理できる範囲のものを言います。

例外 

5.06(c)(6)ボールデッドの項および6.01(a)(11)走者の妨害の項に記載されている、以下の二つのケースです。

・いったん内野手(投手を含む)に触れたフェアボールに触れた場合。

・1人の内野手(投手を除く)に触れないでその股間または側方を通過したフェアボールに、すぐその後方で触れても、この打球に対して、他のいずれの内野手も守備する機会がないと審判員が判断した場合。

この2つのケースは、いずれも守備側のミスした打球 (ボールに触れる、トンネルなど)まで避けることを走者に課すことはできないとの考え方から定められたものです。

措置:走者は、内野手(投手を含む)に触れておらず、 また内野手の股間、側方を通過したのでもない打球にフェア地域で触れたことによりアウトが宣告される。打者走者は一塁へ、一塁走者は押し出されて二塁が与えられ、三塁走者は三塁に戻されて、1アウト満塁で試合が再開される。 5.09(b)(7)2021改正

改正:「走者が、フェアボールにフェア地域で触れた場合」は原則として、すべてアウトであることを明確にしたものです。打球が内野手を通過したかどうかは問わないことになり、これまでのわれわれの規則解釈を変更するものです。ただし、これには例外があり、それは、5.06(c)(6)ボールデッドの項および6.01(a)(11)走者の妨害の項に記載されている、以下の二つのケースです。

・いったん内野手(投手を含む)に触れたフェアボールに触れた場合。

・1人の内野手(投手を除く)に触れないでその股間または側方を通過したフェアボールに、すぐその後方で触れても、この打球に対して、他のいずれの内野手も守備する機会がないと審判員が判断した場合。

この2つのケースは、いずれも守備側のミスした打球 (ボールに触れる、トンネルなど)まで避けることを走者に課すことはできないとの考え方から定められたものです。

措置:ボールが走者と接触した位置によって、フェアかファウルかを判定すべきものであり、フェア地域で触れたときは、フェアボールとなる。したがって、走者はフェアの打球に触れたという理由でアウトになる。(5.09b7参照)

措置:その走者が故意に守備を妨げたと審判員が認めればその走者と打者にアウトを宣告する。6.01a【原注1】問

【原注1】〈7.08b原注1〉打球(フェアボールとファウルボールとの区別なく)を処理しようとしている野手の妨げになったと審判員によって認められた走者は、それが故意であったか故意でなかったかの区別なく、アウトになる。

しかし、正規に占有を許された塁についていた走者が、フェア地域とファウル地域との区別なく守備の妨げになった場合、審判員がその妨害を故意と判断したときを除いて、その走者はアウトにはならない。審判員が、その妨害を故意と宣告した場合には次のペナルティを科す。

0アウトまたは1アウトのときは、その走者と打者とにアウトを、2アウト後のときは、打者にアウトを宣告する。

1、状況:

無死、走者三塁、0B-0S、打者が三塁線にゴロを打ったが(ファウルエリアを転がっている)三塁走者がその打球を足にあてさらにファウルエリアに転がした。

2、ポイント: 打球判定と三塁走者の動向を確認する。

ファウルボールを拾い上げたり、触れたこと自体は、ボールの進路を狂わせたことにはならなくても、もし触れなければフェアになっていたかもしれないと審判員が判断すれば、審判員は進路を狂わせた行為とみなす。

フェア地域に入って来そうな打球を打者または走者が、故意に打球の進路を狂わせた場合は、打者または走者はアウトを宣告される。打球がそのままファウル地域を進みそうな場合には、ファウルボールとなる。これらはいずれも審判員の判断による。

3、ジェスチャー:

① 三塁走者が故意に打球を狂わせたと判断 → 球審は前方に進み出て大きく『タイム』を宣告し、他の審判員も『タイム』を同調する。
② 球審は三塁走者を右手で指さし『インターフェアランス』 “That’s interference !”  続いて、『三塁走者、アウト』 “Third-Runner is out !”を宣告する。
③ 公式記録員に向かって右手人差し指を立ててストライクをカウントする。
④ 球審は続いて、頭上で『ボールカウント0B-1S』を表示する。

4、適用規則:走者の妨害【6.01a2】

打者または走者が、まだファウルと決まらないままファウル地域を動いている打球の進路を、どんな方法であろうとも、故意に狂わせた場合。(5.09a9参照)
インターフェアに対するペナルティ 走者はアウトとなり、ボールデッドとなる。

5、場内または伝令への説明

三塁走者がまだファウルと決まらないままファウル地域を転じている打球の進路を故意に狂わせたのでアウトとします。一死、走者無、0B-1Sで試合を再開します。

走者の妨害事例の整理(第2版解説 ファウルボールの進路を故意に狂わせた場合)

 

1、状況:

二死走者一塁、打者が二塁ベース右横にゴロを放った。二塁手はゴロを捕球するため前進してきたが、一塁から二塁へ向かっていた一塁走者と接触しそうになりながらも捕球したがどこにも送球することができなかった。結果的に一塁走者、打者走者とも生きた。守備側からインターフェアー(守備妨害)ではないかと抗議があった。

2、ポイント:

打球を処理しようとしている野手の妨げになったかの判断をする。審判員が認めれば、故意であったか故意でなかったかの区別はなくアウトである。

3、ジェスチャー:

① 一塁走者が二塁手の守備を妨害 → 二塁塁審は前方に進み出て大きく『タイム』を宣告し、他の審判員も『タイム』を同調する。
② 二塁塁審は一塁走者を右手で指さし『インターフェアランス』 “That’s interference !”  続いて、『一塁走者、アウト』 “First-Runner is out !”を宣告する。
3OUTで攻守交代になります。

0OUTまたは1OUTの場合は
③ 次に、打者走者を右手で指さして『バッター、1塁へ』 “ You, first base !”と指示する。

4、適用規則: 走者アウト【5.09b3】打者または走者の妨害【6.01a10】

走者が、送球を故意に妨げた場合、または打球を処理しようとしている野手の妨げになった場合。

ペナルティ 走者はアウトとなり、ボールデッドとなる。〔6.Ola妨害に対するペナルティ〕参照。
【注1】〝野手が打球を処理する〟とは、野手が打球に対して守備しはじめてから打球をつかんで送球し終わるまでの行為をいう。したがって、走者が、前記のどの守備行為でも妨害すれば、打球を処理しようとしている野手を妨げたことになる。

打球(フェアボールとファウルボールとの区別なく)を処理しようとしている野手の妨げになったと審判員によって認められた走者は、それが故意であったか故意でなかったかの区別なく、アウトになる。

5、場内または伝令への説明

一塁走者が二塁手の守備を妨げたため一塁走者をアウトとします。スリーアウト、攻守交替で試合を継続します。

1、状況:

一死走者満塁、打者はショートゴロを打った。遊撃手は捕球して本塁に送球しようとしたが、2塁走者が野手を避けきれずに接触してしまった。野手はよろけながら本塁への送球を諦め1塁へ送球し、1塁塁審は打者走者にアウトの宣告をした。 この間、2塁走者は3塁へ進み、各走者も次塁へ進塁していた。2塁塁審は審判を集めて守備妨害の確認をし、場内に規則適用の説明をした。

2、ポイント:

二塁走者が遊撃手を避けきれずに接触したのか、意図的に接触したのかを確認する。守備の状況からダブルプレイができたかどうかを総合的に判断する。

3、ジェスチャー:

① 二塁走者が遊撃手の守備を妨害 → 二塁塁審は前方に進み出て大きく『タイム』を宣告し、他の審判員も『タイム』を同調する。
② 二塁塁審は二塁走者を右手で指さし『インターフェアランス』 “That’s interference !”  続いて、『二塁走者、アウト』 “Second-Runner is out !”を宣告する。
③ 次に、三塁走者を右手で指さして『三塁走者、三塁へ』“You, back to Third!”、一塁走者を右手で指さして『一塁走者、二塁へ』“You, second base !”、打者走者を右手で指さして『バッター、1塁へ』 “ You, first base !”と指示する。


4、適用規則:走者アウト【5.09b3】打者または走者の妨害【6.01a10】

走者が、送球を故意に妨げた場合、または打球を処理しようとしている野手の妨げになった場合。
ペナルティ 走者はアウトとなり、ボールデッドとなる。〔6.Ola妨害に対するペナルティ〕参照。
【注1】〝野手が打球を処理する〟とは、野手が打球に対して守備しはじめてから打球をつかんで送球し終わるまでの行為をいう。したがって、走者が、前記のどの守備行為でも妨害すれば、打球を処理しようとしている野手を妨げたことになる。

打球(フェアボールとファウルボールとの区別なく)を処理しようとしている野手の妨げになったと審判員によって認められた走者は、それが故意であったか故意でなかったかの区別なく、アウトになる。

5、場内または伝令への説明

二塁走者が遊撃手の守備を妨げたため二塁走者をアウトとします。二死満塁で試合を継続します。

◇ 二塁走者が明らかに併殺を行わせまいと故意に遊撃手の守備を妨害したと判断したら

① 二塁走者が遊撃手の守備を妨害 → 二塁塁審は前方に進み出て大きく『タイム』を宣告し、他の審判員も『タイム』を同調する。
② 二塁塁審は二塁走者を右手で指さし『インターフェアランス』 “That’s interference !”  続いて、『二塁走者、アウト』 “Second-Runner is out !”を宣告する。
③ 次に、打者走者を右手で指さして『打者走者、二塁走者の守備妨害でアウト』 “ Batter-Runner is out for second-runner interference !”と指示する。

◇ 適用規則【6.01a6】

走者が、明らかに併殺を行なわせまいとして故意に打球を妨げるか、または打球を処理している野手を妨害したと審判員が判断したとき、審判員は、その妨害をした走者にアウトを宣告するとともに、味方のプレーヤーが相手の守備を妨害したものとして打者走者に対してもアウトを宣告する。この場合、ボールデッドとなって他の走者は進塁することも得点することもできない。

◇ 場内または伝令への説明

二塁走者が明らかに併殺を行なわせまいとして故意に遊撃手の守備を妨害したので二塁走者と打者走者をアウトとします。スリーアウト、攻守交替で試合を継続します。