過去、石川県で発生した事例を紹介します。審判員の皆さんはどう措置するか⁉  PDF一覧版


以下は公認野球規則、審判マニュアル、高校生のための野球規則のABC、競技者必携、その他文献の事例集をまとめたものです。2024年公認野球規則に適合しているかの検証は現在進行中です。

15チェックスイング (2)

1、状況:一死、走者一塁・二塁、右打者のカウント1B-2S、次のショートバウンド投球に対しハーフスイング、投球はバックネットまで転がり走者はそれぞれ二塁、三塁へ進塁した。ボールを持ち帰った捕手が球審に「振った」とアピールしたので球審は一塁審判へ確認、一塁審判は振ったと感じていたが間延びの確認であったためノースイングと球審に合わせた。打者は一死、走者一塁のため打者席にいた。

2、ポイント:塁審がストライクの裁定に変更する場合があるから、打者、走者、野手を問わず、状況の変化に対応できるよう常に注意していなければならない。

3、ジェスチャー:
  ① 球審は投球に対して「ボール」を宣告した。
  ② ボールを持ち帰った捕手が球審に「振った」とアピール → 球審は一塁の方向に1~2歩踏み出して、左手で振ったか
   どうかを一塁塁審に聞く。“Did he Go?”
  ③ 一塁塁審は、振っていないと判断しセーフと同じ形で『ノー・スイング』“No,he didn’t go”と発声する。
 (振った場合は、アウトと同じ形で『スイング』“Yes he went!”と発声する)

4、適用規則: 審判員の裁定【8.02c原注2】
 ハーフスイングの際、球審がストライクと宣告しなかったときだけ、監督または捕手は、振ったか否かについて、塁審のアドバイスを受けるよう球審に要請することができる。球審は、このような要請があれば、塁審にその裁定を一任しなければならない。
塁審は、球審からの要請があれば、ただちに裁定を下す。このようにして下された塁審の裁定は最終のものである。
 ハーフスイングについて、監督または捕手が前記の要請を行なってもボールインプレイであり、塁審がストライクの裁定に変更する場合があるから、打者、走者、野手を問わず、状況の変化に対応できるよう常に注意していなければならない。
ハーフスイングの要請の期限を、アピールの規定に合わせて明記された。なお、投球に続いて、たとえば、捕手が盗塁を刺そうとして二塁に送球したとか、あるいは飛び出した走者を刺そうとして塁に送球するプレイは、投球に続く一連のプレイだからアピール消滅のプレイには当たらず、その直後にチェックスイングの要請をすることは可能である。しかし、ボールが一旦投手のもとに戻り、投手がプレイをしてしまうなど、アピール権が消滅するような状況になれば、もうチェックスイングの要請はできない。

5、場内または伝令への説明
  特になし

1、状況:

二死、走者二塁・三塁、右打者のカウント2B-2S、次のショートバウンド投球に対しハーフスイング、投球はバックネットまで転がり走者はそれぞれ本塁、三塁へ進塁した。ボールを持ち帰った捕手が球審に「振った」とアピールしたので球審は一塁審判へ確認、一塁審判は振ったと判断し『スイング』と発声した。打者は打者席にいたので捕手がタッグして球審は『アウト』を宣告した。得点なしで試合を再開した。

2、ポイント:

塁審がストライクの裁定に変更する場合があるから、打者、走者、野手を問わず、状況の変化に対応できるよう常に注意していなければならない。

3、ジェスチャー:

① 球審は投球に対して「ボール」を宣告した。

② ボールを持ち帰った捕手が球審に「振った」とアピール → 球審は一塁の方向に1~2歩踏み出して、左手で振ったかどうかを一塁塁審に聞く。“Did he Go?”

③ 一塁塁審は、振ったと判断しアウトと同じ形で『スイング』“Yes he went!”と発声する。

④ 捕手が打者にタッグしたので、球審は『アウト』を宣告する。

⑤ 次に、球審は、公式記録員に向かって頭上で腕を大きく交差させながら、 『ノー・スコア』『ノ・スコア』 “ No scores !” “ No scores !”と明示する。

 ◇ アンパイア上の注意(自発的なストライク)

ハーフスイングの時、捕手が投球を取り損なって打者走者が一塁に走る権利がある状況では、塁審への要請は守備側からの要請を待つことなく即座に行わなければならない。

しかし、要請が即座に行われなかったとしても、当該審判が球審の宣告をひっくり返すことになるのであれば、当該審判はストライクの宣告を直ちに自発的に行わなければならない。こうすることで打者走者は一塁の走ることができる。

4、適用規則:審判員の裁定【8.02c原注2】アンパイア上の注意

ハーフスイングの際、球審がストライクと宣告しなかったときだけ、監督または捕手は、振ったか否かについて、塁審のアドバイスを受けるよう球審に要請することができる。球審は、このような要請があれば、塁審にその裁定を一任しなければならない。
塁審は、球審からの要請があれば、ただちに裁定を下す。このようにして下された塁審の裁定は最終のものである。

ハーフスイングについて、監督または捕手が前記の要請を行なってもボールインプレイであり、塁審がストライクの裁定に変更する場合があるから、打者、走者、野手を問わず、状況の変化に対応できるよう常に注意していなければならない。

ハーフスイングの要請の期限を、アピールの規定に合わせて明記された。なお、投球に続いて、たとえば、捕手が盗塁を刺そうとして二塁に送球したとか、あるいは飛び出した走者を刺そうとして塁に送球するプレイは、投球に続く一連のプレイだからアピール消滅のプレイには当たらず、その直後にチェックスイングの要請をすることは可能である。しかし、ボールが一旦投手のもとに戻り、投手がプレイをしてしまうなど、アピール権が消滅するような状況になれば、もうチェックスイングの要請はできない。

5、場内または伝令への説明
  特になし

 ◇ チェックスイングの例

例1)状況:一死、走者一塁、カウント3B-1S、投球時に一塁走者が盗塁し打者はハーフスイングした。球審は、「ボール」(ボールフォア)を宣告したが、捕手は二塁に送球し一塁走者は二塁に到達する前にタッグされた。(二塁塁審確認)

  ジェスチャー:二塁塁審は、四球だから最初はアウトともセーフとも裁定してはならない。

捕手からの要請によりストライクが裁定されたら、二塁塁審は最初の裁定に基づいてアウトやセーフを宣告しなければならない。

例2)状況: 例1で二塁塁審は誤ってアウトを宣告してしまった。その後、ハーフスイングの要請があり当該審判は「ノースイング」を宣告した。走者はアウトと思って、塁を離れてしまい、ふたたび野手にタッグされた。

ジェスチャー:走者は、審判員がアウトを宣告したので塁を離れたわけだから、走者は二塁ベースに戻すべきである。これは正すことのできる審判員のエラーである。