101:ワンアウト走者二塁。二塁走者はヒットで本塁に向かったがこのとき三塁を空過していた。本塁はセーフとなった。本塁への送球の間に打者走者は二塁にすべりこんでセーフとなった。タイムがかけられた。投手はプレートを踏んで(プレイ再開)、セットポジションに入った。守備側は三塁でアピールするため、投手は正規にプレートを外して、二塁走者をけん制しながら三塁に送球した。しかし、投手の三塁への送球は悪送球となってボールデッドの個所に入り、二塁走者には本塁が与えられた。守備側は、プレイ再開後、もう一度三塁でアピールできるか。

19アピールプレイ (1)

措置:できない。二塁走者を本塁で、または打者走者を二塁でアウトにしようとしたプレイは、打球後に生じた一連の動きの間に起こったものであり、守備側のアピール権を消滅することにならない。しかしながら、三塁でアピールの際に生じた守備側のミス(すなわち送球がボールデッドの個所に入った)は守備側のアピール権を消滅させる。この場合、送球がボールデッドの個所に入ったことは一連の動きが明らかに中断したあとに生じたプレイの企てとみなされる。

投手または守備側のいずれかの野手がアピールのために送球して、それが悪送球となってボールデッドの個所に入った場合、それはアピールの企てとみなされる。その後、プレイ再開後、いずれの塁、いずれの走者へのアピールは許されない。

規則5.09 (c)では、「投手がアピールのために塁に送球し、スタンドの中などボールデッドの個所にボールを投げ込んだ場合には、同一走者に対して、 同一塁についてのアピールを再びすることは許されない。」とある。この文章からは、それなら他の塁、あるいは他の走者に対してはアピールができるように読み取れる。その誤解を避けるためにも日本野球規則委員会はかつて条文の改正をMLB規則委員会に申し入れたが残念ながら採用されるまでには至らなかった。