19:審判員の妨害(内野内に位置した二塁審判に打球があたる)

1、状況:

二死、走者一塁、強い打球が二塁方向に飛び内野内に位置する審判員にあたり、二塁をカバーしていた遊撃手が捕球しそのまま二塁ベースに触塁した。二塁審判はアウトを宣告したため守備側はスリーアウトでベンチに下がった。
他の審判員は打球が審判にあたったことを確認したため守備側に説明し二死一塁二塁で再開した。球審がマイクで説明した。

2、ポイント:

内野内に位置した二塁審判はハンズ・オン・ニー・セットポジションで打者に正対し投手の投球動作を確認して、力を抜き打球に対応できるようにする。審判員の妨害を認識する。

3、ジェスチャー:

① 打球が内野内に位置した二塁審判に当たる → 二塁審判は前方に進み出て大きく『タイム』を宣告し、他の審判員も『タイム』を同調する。
② 二塁審判は自分を右手で指さし『審判のインターフェアランス』 “That’s interference !”を宣告する。足に打球が触れたことを示す。
③ 次に、一塁走者を右手で指さし『一塁走者、二塁へ』“ You, second base !”、打者走者を右手で指さして『バッター、1塁へ』 “You, first base !”と指示する。
◇ 二塁審判が宣告できないときは球審が宣告する。

4、適用規則: 内野内に位置した審判員に打球が当たる(審判員の妨害)

【定義44c2(審判員の妨害)、5.06c6(ボールデッド)、5.05b4(打者は走者となる・安全に一塁が与えられる)、5.05a4(打者は走者となる)、5.06b3(B)②(各走者は1個の塁が与えられる)】

審判員の妨害 — (1)盗塁を阻止しようとしたり、塁上の走者をアウトにしょうとする捕手の送球動作を、球審が邪魔したり、はばんだり、妨げた場合
(2)打球が、野手(投手を除く)を通過する前に、フェア地域で審判員に触れた場合に起こる。

ボールデッド — 内野手(投手を含む)に触れていないフェアボールが、フェア地域で走者または審判員に触れた場合、あるいは内野手(投手を除く)を通過していないフェアボールが、審判員に触れた場合 — 打者が走者となったために、塁を明け渡す義務が生じた各走者は進む。

打者は、次の場合走者となり、アウトにされるおそれなく、安全に一塁が与えられる。 — 野手(投手を含む)に触れていないフェアボールが、フェア地域で審判員または走者に触れた場合。

次の場合、打者を除く各走者は、アウトにされるおそれなく1個の塁が与えられる。
— 打者の打ったフェアボールが、野手(投手を含む)に触れる前か、または野手(投手を除く)を通過する前に、フェア地域で審判員もしくは他の走者に触れた場合。

5、場内または伝令への説明

二塁審判員が内野手に触れていない打球に触れたのでボールデッドとし、打者に一塁を与え、二死走者一塁二塁で試合を継続します。

Category: 04審判の守備妨害