04:ボークの送球が悪送球となり走者が余塁に進塁した。
1、状況:
一死走者1塁、左投手がステップせずに1塁へ送球した。(球審がボークを宣告)送球がワンバウンドでファールエリアを転々とし、一塁走者はそのまま3塁へ走り間一髪セーフとなった。
2、ポイント:
投手が走者を意図的にだまそうとする行為を防がなければなりません。もし、投手に意図を感じたら、厳重に規則を適用しなければなりません。ボークを宣告した後、どこでプレイを止めるかを確認しなければなりません。(プレイが一段落するのを待ちアドバンテージを適用する)
3、ジェスチャー:
① 当該審判員は、投手を右手で指さして『ザッツ・ボーク』 “That’s a balk !” を宣告する。
② 悪送球を確認して、プレイが一段落(ボールが内野手に戻り、走者が進塁を止めた状態)するのを待つ。
③ 一塁走者が二塁へ進塁した場合:そのままプレイを進める。(インプレイ)
A)3塁(もしくは本塁)でのプレイ(アウト、セーフ)は認められる。
一塁走者が一塁に留まっていた場合(ボールデッド):
A)当該審判は『タイム』を宣告する。他の審判員も『タイム』を同調する。
B)1塁走者を右手で指さして『1塁走者、2塁へ』 “ You, second base !”と指示する。
④ 一死走者2塁で試合を再開する。
4、適用規則:ボーク【5.02a、5.06c3、6.01g、6.02a、定義3、定義38】
ペナルティ 各規定によってボークが宣告されたときは、ボールデッドとなり、各走者は、アウトにされるおそれなく、1個の塁が与えられる。
ただし、ボークにもかかわらず、打者が安打、失策、四球、死球、その他で一塁に達し、かつ、他のすべての走者が少なくとも1個の塁を進んだときには、このペナルティの前段を適用しないで、プレイはボークと関係なく続けられる。
【規則説明1】投手がボークをして、しかも塁または本塁に悪送球(投球を含む)した場合、塁上の走者はボークによって与えられる塁よりもさらに余分の塁ヘアウトを賭して進塁してもよい。
5、場内または伝令への説明
投手の一塁牽制に対し球審が“ボーク”を宣告しました。ボークによって与えられる塁を越えて余分に進もうとしたときには、ボークと関係なくプレイは続けられます。