600-14反則行為:走者二塁・三塁、遊撃ゴロが前進守備の遊撃手の側方を通過し、その直後を走っていた二塁走者に当たった。どう処置したらよいか。

措置:走者アウト。(6.01a(11)、規則適用上の解釈⑴)

まとめ:
次の場合を除き、故意ではなく打球に当たった走者はアウトとなる。
(1)ボールが内野手にすでに触れた場合
(2)ボールが内野手を通過(すなわち内野手の股間または守備しようとした内野手の側方を通過)し、かつ他の内野手が守備する機会がなかった場合
 また、走者は、たとえボールが野手に触れて進路が変わったとしても、打球に対して守備しようとしている野手を避けねばならない。

打球が野手(投手を除く)の股間または側方を野手に触れずに通過し、その直後そ
の内野手の後ろで走者に触れた場合、審判員はその打球に対して他の内野手が守備する機会があったかどうかを判断し、もしそうであれば走者にはアウトが宣告され、守備する機会がないと判断すれば打球はボールインプレイである。ボールインプレイの場合、審判員は両手を広げて“That’s nothing ! ”と発生し、ボールインプレイであることを両チームに知らせることが望ましい。

“フェアボールが内野手を通過し、そのすぐ後で走者に触れた” (6.01 (a) (11)および5.06(c) (6))とは、打球が内野手の股間またはすぐ側方を通過し、その内野手のすぐ後ろで走者に触れた場合をいう。
“内野手の側方”とは、野手が一歩も動くことなく処理できる範囲のものをいう。

例題:
(1)ノーアウト満塁、内野手は前進守備。打者が三遊間を真っ二つに割る打球を放ち、このレフト前に抜けそうな打球に三遊間で二塁走者が触れた。
―― 走者は、内野手(投手を含む)に触れておらず、また内野手の股間、側方を通過したのでもない打球にフェア地域で触れたことによりアウトが宣告される。打者走者は一塁へ、一塁走者は押し出されて二塁が与えられ、三塁走者は三塁に戻されて、1アウト満塁で試合が再開される。

(2)走者一塁、一塁手は走者の前で守備していた。打者は一塁手の横にゴロを打ち、一塁手はそれに飛びついたが捕れず、その直後、走者がこの打球に触れた。
―― このケースは、一塁手の“側方”を通過した打球とはみなされない。
2つの例外規定には当たらないので、フェアの打球に、フェア地域で触れたという理由で走者にはアウトが宣告され、打者走者には一塁が与えられる。

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