19アピールプレイ
106:ノーアウト走者一塁でヒットエンドラン。打者は投手の背中を直撃するライナーを放ち、それが空中にはね、三塁手がそれを捕らえてアウトとなった。打球が捕球されたとき、一塁走者は二塁ベース寸前まで来ていた。三塁手はダブルプレイを狙って一塁に送球した。しかし、それが悪送球となってスタンドに入ってしまった。悪送球が野手の手を離れたとき、一塁走者は二塁ベースには達していなかったが、ボールデッドになったときは、一塁走者は二塁を回って(二塁に触れて)いた。(a)どこまで進塁できるか。(b)悪送球が野手の手を離れたとき走者が二塁ベースを越えていたらどうなるか。本塁が与えられるのか?(c)オリジナルプレイに関してボールデッド中に走者は一塁に戻り、踏み直すことができるか。(d)走者は三塁に触れた後に一塁を踏み直すことができるか。(e)走者が三塁に触れた後に一塁に戻ろうとしたらどうするか。審判員はそれを止めるべきか。(f )このプレイで、ボールデッドになったとき、走者はすでに二塁を回っていた。走者は離塁の早かった塁の先の塁(すなわち次の塁)にいるのではないか。したがって、走者は(次の塁である)二塁に達していたので一塁には戻れないのではないか。(g)このケースで、一塁ベースの離塁が早かったのを走者が訂正するにはどうしたらよいか。(h)走者が安全進塁権を得た三塁に直接行ってしまった場合(ボールデッド中に一塁を踏み直さずに)、守備側は一塁の離塁が早かったことに対してアピールができるか。(i)ボールインプレイになったとき、守備側は二塁ベースでアピールして走者をアウトにすることができるか。(j )三塁手がボールデッドの個所に送球した行為は引き続きアピールすることを無効にするのではないか。(k)守備側が二塁でアピールし、審判員がセーフを宣告(守備側のアピールを確認済み)した場合、その後一塁でアピールできるか。(l)守備側が一塁でアピールしようとして、投手がアピールのときにボークを犯した場合は?(m)守備側がアピールしようとして、投手がスタンドに送球を投げ込んでしまった場合は?(n)二塁手は一塁でのアピールプレイをバックアップ(カバー)できるか。(o)守備側が一塁でアピールしようとして、投手が悪送球、そのボールがライト線を転々とした場合は?(p)アピールの前に、投手は投手板をはずし、走者にブラフをかけるため、送球するまねをした。これはプレイの企てか。(q)投手がアピールのために投手板をはずしたとき、走者が本塁に向かった。そのため、投手は捕手に送球、ランダウンになったが、結局三塁でセ—フとなった。その後、一塁へのアピールは可能か。(r)走者は第3アウトの後空過した塁を踏み直しに戻ることはできるか。
(a)どこまで進塁できるか。――― 三塁まで。このプレイは内野手のファーストプレイであるから投球当時に占有してぃた塁から二個が与えられる。(5.06 (b)(4)(G)) (b)悪送球が野手の手を離れたとき走者が二塁ベー […]
104:ワンアウト走者一塁。打者が場外本塁打を打った。一塁走者は二塁を空過し、打者走者は一塁を空過した。打者走者が本塁を踏んだ後、審判員は新しいボールを渡した。投手はプレートを踏んだが、打者走者の一塁空過をアピールするためプレートを外した。しかし、投手の送球は悪送球となってスタンドに入ってしまった。審判員はまた新しいボールを渡し、投手は再びプレートを踏んだが、アピールのためプレートを外した。このとき投手は一塁走者の二塁空過をアピールした。このアピールは可能か。
措置:できない。投手のアピールのための送球がボールデッドの個所に入った場合、それはプレイの企てとみなされる。その後のいずれの走者、いずれの塁に対するアピールは認められない。
103:ワンアウト走者一塁。打者がヒットを打った。一塁走者は二塁を空過し、三塁にすべりこんでセーフとなった。タイムがかけられた。投手がプレートを踏んでセットポジションに入った後、投手がアピールのため正規にプレートを外した。これを見て三塁走者は本塁へ向かう素振りを見せた。(プレートを外している)投手は三塁へ踏み出し、腕を振って偽投をした(しかし投げなかった)。守備側はまだ二塁にアピールができるか。
措置:できる。走者が三塁へ進んだプレイは打球後に生じた一連の動きであるからアピール権の消滅にはならない。三塁走者への投手のブラフ(踏み出して腕を振ったこと)はプレイまたはプレイの企てにはならない。したがって、二塁でのアピ […]