106:ノーアウト走者一塁でヒットエンドラン。打者は投手の背中を直撃するライナーを放ち、それが空中にはね、三塁手がそれを捕らえてアウトとなった。打球が捕球されたとき、一塁走者は二塁ベース寸前まで来ていた。三塁手はダブルプレイを狙って一塁に送球した。しかし、それが悪送球となってスタンドに入ってしまった。悪送球が野手の手を離れたとき、一塁走者は二塁ベースには達していなかったが、ボールデッドになったときは、一塁走者は二塁を回って(二塁に触れて)いた。(a)どこまで進塁できるか。(b)悪送球が野手の手を離れたとき走者が二塁ベースを越えていたらどうなるか。本塁が与えられるのか?(c)オリジナルプレイに関してボールデッド中に走者は一塁に戻り、踏み直すことができるか。(d)走者は三塁に触れた後に一塁を踏み直すことができるか。(e)走者が三塁に触れた後に一塁に戻ろうとしたらどうするか。審判員はそれを止めるべきか。(f )このプレイで、ボールデッドになったとき、走者はすでに二塁を回っていた。走者は離塁の早かった塁の先の塁(すなわち次の塁)にいるのではないか。したがって、走者は(次の塁である)二塁に達していたので一塁には戻れないのではないか。(g)このケースで、一塁ベースの離塁が早かったのを走者が訂正するにはどうしたらよいか。(h)走者が安全進塁権を得た三塁に直接行ってしまった場合(ボールデッド中に一塁を踏み直さずに)、守備側は一塁の離塁が早かったことに対してアピールができるか。(i)ボールインプレイになったとき、守備側は二塁ベースでアピールして走者をアウトにすることができるか。(j )三塁手がボールデッドの個所に送球した行為は引き続きアピールすることを無効にするのではないか。(k)守備側が二塁でアピールし、審判員がセーフを宣告(守備側のアピールを確認済み)した場合、その後一塁でアピールできるか。(l)守備側が一塁でアピールしようとして、投手がアピールのときにボークを犯した場合は?(m)守備側がアピールしようとして、投手がスタンドに送球を投げ込んでしまった場合は?(n)二塁手は一塁でのアピールプレイをバックアップ(カバー)できるか。(o)守備側が一塁でアピールしようとして、投手が悪送球、そのボールがライト線を転々とした場合は?(p)アピールの前に、投手は投手板をはずし、走者にブラフをかけるため、送球するまねをした。これはプレイの企てか。(q)投手がアピールのために投手板をはずしたとき、走者が本塁に向かった。そのため、投手は捕手に送球、ランダウンになったが、結局三塁でセ—フとなった。その後、一塁へのアピールは可能か。(r)走者は第3アウトの後空過した塁を踏み直しに戻ることはできるか。

A

106:ノーアウト走者一塁でヒットエンドラン。打者は投手の背中を直撃するライナーを放ち、それが空中にはね、三塁手がそれを捕らえてアウトとなった。打球が捕球されたとき、一塁走者は二塁ベース寸前まで来ていた。三塁手はダブルプレイを狙って一塁に送球した。しかし、それが悪送球となってスタンドに入ってしまった。悪送球が野手の手を離れたとき、一塁走者は二塁ベースには達していなかったが、ボールデッドになったときは、一塁走者は二塁を回って(二塁に触れて)いた。(a)どこまで進塁できるか。(b)悪送球が野手の手を離れたとき走者が二塁ベースを越えていたらどうなるか。本塁が与えられるのか?(c)オリジナルプレイに関してボールデッド中に走者は一塁に戻り、踏み直すことができるか。(d)走者は三塁に触れた後に一塁を踏み直すことができるか。(e)走者が三塁に触れた後に一塁に戻ろうとしたらどうするか。審判員はそれを止めるべきか。(f )このプレイで、ボールデッドになったとき、走者はすでに二塁を回っていた。走者は離塁の早かった塁の先の塁(すなわち次の塁)にいるのではないか。したがって、走者は(次の塁である)二塁に達していたので一塁には戻れないのではないか。(g)このケースで、一塁ベースの離塁が早かったのを走者が訂正するにはどうしたらよいか。(h)走者が安全進塁権を得た三塁に直接行ってしまった場合(ボールデッド中に一塁を踏み直さずに)、守備側は一塁の離塁が早かったことに対してアピールができるか。(i)ボールインプレイになったとき、守備側は二塁ベースでアピールして走者をアウトにすることができるか。(j )三塁手がボールデッドの個所に送球した行為は引き続きアピールすることを無効にするのではないか。(k)守備側が二塁でアピールし、審判員がセーフを宣告(守備側のアピールを確認済み)した場合、その後一塁でアピールできるか。(l)守備側が一塁でアピールしようとして、投手がアピールのときにボークを犯した場合は?(m)守備側がアピールしようとして、投手がスタンドに送球を投げ込んでしまった場合は?(n)二塁手は一塁でのアピールプレイをバックアップ(カバー)できるか。(o)守備側が一塁でアピールしようとして、投手が悪送球、そのボールがライト線を転々とした場合は?(p)アピールの前に、投手は投手板をはずし、走者にブラフをかけるため、送球するまねをした。これはプレイの企てか。(q)投手がアピールのために投手板をはずしたとき、走者が本塁に向かった。そのため、投手は捕手に送球、ランダウンになったが、結局三塁でセ—フとなった。その後、一塁へのアピールは可能か。(r)走者は第3アウトの後空過した塁を踏み直しに戻ることはできるか。

(a)どこまで進塁できるか。
――― 三塁まで。このプレイは内野手のファーストプレイであるから投球当時に占有してぃた塁から二個が与えられる。(5.06 (b)(4)(G))

(b)悪送球が野手の手を離れたとき走者が二塁ベースを越えていたらどうなるか。本塁が与えられるのか?
――― 違う。内野手のファーストプレイである限り、三塁しか与えられない。

注:悪送球が野手の手を離れたときの走者の位置を基準に二個が与えられる状況にありながら、オリジナルベースから二個与えられるケース。 (5.06 (b)(4)(Ⅰ) [原注2])

(c)オリジナルプレイに関してボールデッド中に走者は一塁に戻り、踏み直すことができるか。
――― 三塁に触れる前なら踏み直しができる。(進塁も帰塁も正しい順序で各塁に触れなければならなぃ)。5.09 (c)(2)[規則説明](B)参照。これは非常に大事なポイントである。走者は離塁が早すぎたため、一塁を踏み直さなければならない。また、ボールデッド中だから走者は次の塁に触れる前に一塁に帰塁しなければならない。走者の“次の塁”はボールデッドになったときの走者の位置によって決まる。ボールデッドになったとき、走者はニ・三塁間にいた。したがって、走者は(次の塁である)三塁に触れる前に一塁に戻り踏み直さないといけない。

(d)走者は三塁に触れた後に一塁を踏み直すことができるか。
――― できない。

(e)走者が三塁に触れた後に一塁に戻ろうとしたらどうするか。審判員はそれを止めるべきか。
――― 違う。審判員は、走者が三塁に触れた後の一塁の踏み直しは意味がないことを自覚する以外何もできない。三塁ベースに触れた後、もし走者がボールデッド中に順に帰塁し、そして一塁から順に三塁まで進もうとしても、審判員は走者のその動きを止めることはできない。しかしながら、この行為が、走者の離塁が早かったという事実を修正することにはならない。なぜなら、ボールデッド中に走者は次の塁に触れる前に走塁のミスを正さないといけないからである。(5.09 (c)(2)[規則説明](B))

(f )このプレイで、ボールデッドになったとき、走者はすでに二塁を回っていた。走者は離塁の早かった塁の先の塁(すなわち次の塁)にいるのではないか。したがって、走者は(次の塁である)二塁に達していたので一塁には戻れないのではないか。――― 違う。“先の塁”または“次の塁”はボールデッドになったときの走者の位置で決まる。この例では、走者の“次の塁”は三塁である。

(g)このケースで、一塁ベースの離塁が早かったのを走者が訂正するにはどうしたらよいか。
――― ボールデッドになったとき、走者は三塁への進塁を止め、逆順で正しく二塁、一塁と踏み直すことである(三塁ベースに達する前に)。その後、二塁を踏んで、安全進塁権を得た三塁まで進む。

(h)走者が安全進塁権を得た三塁に直接行ってしまった場合(ボールデッド中に一塁を踏み直さずに)、守備側は一塁の離塁が早かったことに対してアピールができるか。
――― できる。ボールインプレイになったとき、守備側は走者または一塁に触球することでアピールが可能である。(5.09 (c)(1))

(i)ボールインプレイになったとき、守備側は二塁ベースでアピールして走者をアウトにすることができるか。
――― できない。走者をアウトにするには、走者にタッグするか、離塁が早かった一塁ベースに触球しなければならない。(5.09 (c)(1))

(j )三塁手がボールデッドの個所に送球した行為は引き続きアピールすることを無効にするのではないか。
――― 違う。三塁手による悪送球は、打球処理直後に生じた一連のプレイの一部であり、プレイがとまった後の連続アピールを無効にするものとは違う。

(k)守備側が二塁でアピールし、審判員がセーフを宣告(守備側のアピールを確認済み)した場合、その後一塁でアピールできるか。
――― できる。なぜならアピールそのものは、プレイまたはプレイの企てとはならないからである。

(l)守備側が一塁でアピールしようとして、投手がアピールのときにボークを犯した場合は?
――― ボークはプレイとみなされるので、以後アピールは認められない。(5.09(c)[原注])

(m)守備側がアピールしようとして、投手がスタンドに送球を投げ込んでしまった場合は?
――― これはプレイの企てとみなされ、以後アピールは認められない。

(n)二塁手は一塁でのアピールプレイをバックアップ(カバー)できるか。
――― ボールインプレイになった後に二塁手はファウルテリトリに走りこむことはできるが、審判員はすべての野手(捕手を除く)がフェアテリトリに位置するまでインプレイにしてはならない。(5.02)

(o)守備側が一塁でアピールしようとして、投手が悪送球、そのボールがライト線を転々とした場合は?
――― その悪送球を拾ってすぐに一塁に返球すれば(つまりプレイの介在はない)、アピールは可能である。

(p)アピールの前に、投手は投手板をはずし、走者にブラフをかけるため、送球するまねをした。これはプレイの企てか。
――― プレイの企てとはならない。

(q)投手がアピールのために投手板をはずしたとき、走者が本塁に向かった。そのため、投手は捕手に送球、ランダウンになったが、結局三塁でセ—フとなった。その後、一塁へのアピールは可能か。
――― できない。

(r)走者は第3アウトの後空過した塁を踏み直しに戻ることはできるか。
――― できない0 (5.08 (a))